March 03, 2012

知られざる路地

2月は気持ちが緩んでしまったせいか、1回のポストしかできずに終わってしまいました。このブログを始めて以来のお粗末さに、反省しなくてはなりません。言い訳になってしまうかもしれませんが、Facebookが出現してきたおかげで、個人のブログの更新頻度が低くなってきた方もきっと多いかもしれません。僕もそのうちの一人だと思ってます。

せっかく続けてきているので、気を取り直して、今日もマンハッタンの話題を拾ってみました。この写真がどこかわかる人はかなりのマンハッタン通だと思います。店のインパクトは激しいけれど、味はいたって普通の、このメキシコ料理レストランを知っている人なら分かるでしょうが、それ以外の方には難易度が高いでしょう。その名も、Minetta Streetです。

このテーマを取り上げた大意はないのですが、マンハッタン、特にダウンタウンにはこうした「路地」が多いように思えます。連日の雨が止んで、晴れ間がのぞきはじめた Villageを歩きながら、やっぱりこうした路地の感覚はどこにいてもいいものだな。と、ふと思って写真に取った次第です。Minetta Streetの話は、このサイトにも出ていました。Webは便利なものです。

February 15, 2012

サウナトーク - 6. 若さ故

今日は、体育会レスリング部の現役学生が、入れ替わり入って来ました。米国では思いのほかレスリングが盛んであり、過去仕事の上司や同僚が、レスリング経験者であったので、ここにもいたか。と、思ったわけです。

最初の学生は3年生。体格も大きく、155 lbのGreco-Romanと言ってました。次の学生はまだ1年生で、体も小さく120lb のCollegiateとのことです。Collegiateとは米国で主流のスタイルで、有名なGreco-Romanとはルールなどが異なっているそうです。サウナ内にいたギリシャ出身の年配者が、昔Greco-Romanをしていた。と、懐かしげに言ってました。

皆汗をかきながらの話題はもちろん減量です。155lbと120lbの選手達は、通常の体重はそれらクラスよりも 5kg-10kg多く、試合のためにひたすら絞るとのことです。 また、シーズンが9月から始まり、数ヶ月にわたるため、その期間はひたすら減量し続けなければいけない。と、話してくれました。しかも減量とは「食べない。飲まない」ということだそうです。僕を含めた年配者達は、その若者の言葉にひたすら感動。もちろん成人病予防にそれぞれ苦労はしているつもりだし、こうしてサウナにいるだけでもましなおじさん達ではあるものの、目の前で若者の減量話を聞くと、顔を見合わせ「俺にはできない!」と首をふるだけでした。

1年生の彼は、シーズンが終わったらSan Joseの実家に一旦帰るのが楽しみ。と言ったところ、「母さんにご飯を作らせなくていいから親孝行だ!」と、冗談を言ったおじさんも見事でした。

January 31, 2012

きれい

真夏のブラジルから、今度は東京に来ました。今年の冬は寒い。と、東京の知人は口々にいっていますし、確かにそう思います。そして、ニューヨークは比較的暖かなので、気温差がちょうどなくなったような感じです。かなり移動が多かった2012年のスタートは、運動不足もあり、疲れもあり体が重く感じます。

そんな気持ちを和らげてくれるのが、この景色でした。寒さと晴天に恵まれ、ホテルからみたこの景色はやっぱりきれいです。東京タワーの奥にはうっすら富士山が見えます。「きれい」という言葉は、今回多くの外国人からも耳にしました。この窓からの景色に加え、皆が絶賛する街の清潔さはやはり、世界の大都市の中でも、とても自慢できることだと改めて思いました。

January 24, 2012

ブラジル

寒いニューヨークから飛行機で9時間、真夏のブラジルはサンパウロに来ました。厚手のコートは全く無用。半袖短パンで全く大丈夫の暑さに、夏が好きな僕にとってはとてもうれしく感じたものです。

今回で2回目となったサンパウロですが、空港からの車の運転手にいろいろ聞いた所、ポルトガル人がブラジルを発見しブラジルと呼んだのが西暦1500年。とてもわかりやすい建国年です。その後1820年に独立し、第2次大戦時には米国の要請があって、参加した模様。それも真珠湾攻撃後とのことです。と、すらすら自国の歴史に加え、彼の妻がハンガリー出身ということで、グローバルな話も多く、そして経済、スポーツ、治安など様々なことが話せてかなり充実したタクシーの時間でした。

しかし、サンパウロの大きさには再び圧倒されました。都市圏ではどこでも高層ビルの工事が進行中で、街には車やオートバイが溢れ、人々はものをよく食べています。前回のブログでもポストしましたが、成長国家というのは勢いがあります。さて、ホテルに一段落し、近くを歩いてふらりと寄ったカフェ(定食屋のような)で、コーヒーを一杯。普段は砂糖はいれないのですが、コーヒー豆も砂糖も世界生産量第一位の国に敬意を示し、砂糖を入れて飲んでみました。とてもおいしいです。Starbucksとは異なる、本当の大地の味を感じました。

January 16, 2012

サウナトーク - 5. San Francisco

全く好まないラスベガスから、極寒のニューヨークに一旦戻り、今日サンフランシスコに来ました。年明け早々、飛行機に乗る時間が多い2012年になってます。

さて、12年最初のサウナトークは San Franciscoからです。出張で宿泊するホテルのジムにサウナがある事がわかり、早速突入しました。New Yorkでいつも利用するモノより、広くて清潔感がありました。ちなみに写真はいつもの場所です。

Awayのサウナでは、段取りが分からないと思いつつも、普通に入りました。すると温度がかなり低く、これはまずいな。と思っていたら、ホテルジムの常連らしき白人が入って来たのです。彼は無言で、ヒーターに水をかけ温度を高めます。でも、まだ温度は低く、彼も僕に「いいか?」と聞きつつ、ひたすら水をかけることで、温度上昇にトライしてました。

彼の行為に敬意を賞し、自己紹介含めていろいろ話したところ、彼は僕が宿泊しているホテルのバーのオーナーで、ニューヨークとサンフランにてバーを数件経営し、毎週 NY-SFOを行ったり来たりしている生活が4年続いているとのことでした。うーむ。毎週飛行機で6時間を往復する生活を4年間!? この手の話を聞くたびに、この国の人達はなんと頑丈なんだろう。と思ってしまいます。先週13日の金曜日に突然50肩の症状となった僕にとっては、何ともうらやましい話でした。

January 13, 2012

ご無沙汰していました

あっという間に2011年が終了し、2012年が始まりました。言い訳になってしまいますが、年末年始は私事でそれなりに忙しく、ニューヨークに戻ってきてからも同様です。

2012年最初のポストは、皮肉にも米国の中でも嫌いな部類の都市の写真からスタートです。ここラスベガスは、過去のポストでも話しましたが、僕にとって苦手な街。できれば、長居したくない場所なのです。ギャンブルが好きなわけでもなく、毎日続いているロングラン ステージ エンターテイメントにも興味がなく、さらに食事も魅力なし。等々、理由はたくさんあるのですが、この感覚は最初に訪れてから全く変わっていません。

と、愚痴を言っても意味がないので、今年も健康に注意して、前向きな毎日が送れるよう日々を大切にしていきたいと思ってます。

December 17, 2011

サウナトーク - 4

毎年恒例、12月中旬のこのシーズンは各種パーティーで夜がとても忙しくなります。今年もその状況は同様なのですが、僕の体力の方が徐々に追いつかなくっていると感じた今年でした。

連夜のパーティーを終え、週末の今日はゆっくりとした時間をプールとサウナで過ごしました。年末で家族と過ごす必要性が高まっているのか、ジムは比較的空いており、サウナには、年配黒人ピアニストとイタリア出身で音楽の教授と僕の3名のみ、早速僕からテーマ「Yamaha」を切り出しました。

磐田市出身の僕にとって、Yamahaブランドは自慢です。厳密には磐田市は発動機の本社があり、音楽で有名な Yamahaは規模もより大きな浜松市なのです。でも同じブランドということで、「僕はYamahaの本社がある場所で生まれ育ったけど、Yamahaのピアノに関して聞かせて欲しい!」 と単刀直入に聞きました。

黒人ピアニストは、「僕はBerkleeを出てピアニストになったけども、Yamahaはいつも身近。確かにSteinwayのグランドピアノは有名だけど、Yamahaは同じように有名でたくさんの人が使っている。現に僕の小さなアパートには Yamahaの Uprightがあって使っている」とのこと。そしてイタリア出身音楽の教授は「もちろん知っている。Steinwayも確かにいいが、音質や全体のバランス、そして不良品が少なく、トラブルが起こりにくい点ではYamahaの方が信頼できるかも」とありがたいコメント。さらに、その教授は「以前、ブルガリアのとある会場で聴いた Yamahaのピアノの音が自分にとっては最高だった」 とのことです。その後は、音楽談義に花が咲き、オペラを学ぶのは大変で、数ヶ国語で歌えなければいけない。で、最終的に自分が最も心地よい言語で歌うことが大事なんだ。等々、普段は全く知らない世界の話に発展して、話の面白さと Yamahaを2人が褒めてくれたことが重なり、かなり長めのサウナになってしまいました。おかげで水をたくさん飲んだ土曜です。、

December 14, 2011

サウナトーク - 3

12月も中盤を迎えると、パーティーやらなにやらで昼も夜も忙しくなります。今年も変わらずその状況になってきました。一年の終わりというのはこうでなければ。と、思い楽しみながらも、体力的には辛くなってはきています。

さて、今日のサウナでは、こんな会話が、医学部の若手教授と経済学部の老練教授との間でされていました。

医学部「最近は忙しいけど、充実している。マラリアの研究でインドにLabがあり、そこで集めたサンプルを私達やハーバードなどと共同で研究している」
経済学部「今日はとてもうれしい。なぜならば、先ほど息子の最後の学費を送金してきたから。これでもう送らなくてすむ」
医学部「どの学校だっけ?」
経済学部「Whartonの Undergrad」
医学部「就職は?」
経済学部「Barclaysで不動産の投資銀行。息子が就きたかった仕事ができてよかった。Law Schoolを卒業した上の息子は、市の法務に勤務することになり、それもよかった。今は弁護士は就職が難しいから、これで安心だ」

ということです。Occupy Wall Streetがまだ相変わらず進行中で、欧州の通貨危機、雇用情勢の良いニュースがない中、この暑いサウナルームのこの2人の会話は、どこか別世界でした。

December 10, 2011

工事と壁画

すっかり12月になってしまいました。カタルーニャへの想いに浸りたい気分も、すっかり吹き飛ばされる12月の忙しいニューヨークです。このブログへのポストも少々遅れてしまい反省してます。

さて、師走とは全く関係ないのですが、この写真は近所の工事現場の様子です。以前にも、工事現場を覆う壁が、時折面白い話を取り上げたのですが、これもまた目を惹かれた次第です。毎日通るこの場所は、以前はガソリンスタンドで、マンハッタンの中では比較的安いのと、あまり知られていないことから多くのタクシーが利用していたことを記憶しています。真ん中に見える "MINI-MARKET"はその名残ですね。

気に入ったのが、この壁画。決してうまいとは思わないのですが、僕の好きな部類の色で、ぐるぐるしているなんだかカタツムリみたいな模様も粋だと思います。このエリアは、かなりの人気の場所なので、いずれは高級Condomiumになるのでしょうが、この絵と同じような粋な建物になって欲しいと思います。

November 30, 2011

Catalunya

感謝祭の休暇を利用して、またまたスペインはCatalunya地方に行って来ました。バルセロナを起点に車で、Catalunyaの小都市を回ったり、オレンジ収穫の真最中のバレンシアにも顔を出してきました。

Catalunyaの高い民族意識とそれを支える重厚な歴史を目の当たりにした日々は、200年程度の国にいる僕にとっては別格の思いがありました。天気に恵まれ、ドライブも快適。訪れた先々で、想像すらしていなかった壮大な自然と、歴史的な建造物に遭遇したのも驚きです。

自然の素晴しさに加え、食の方も期待以上と言えたでしょう。Cava地域のワインとともに、肉も魚介類も見事に調理された料理をすっかり堪能しました。と、すっかりCatalunyaの魅力に引き込まれ、今もその余韻を楽しみつつ、日常に埋没されるのもよしとしましょう。

November 22, 2011

いよいよ年の瀬

出張などで忙しくしていました。ニューヨークに戻ってくると、すっかり年末モードに切り替わっていたのに驚き、またその時期にしては暖かだな。という驚きもあります。テレビコマーシャルもホリデーシーズンものに切り替わり、街も一気に年末です。

写真はその雰囲気を盛り上げる一つでもある、鈴の音です。Salvation Army、日本語では「救世軍」の寄付依頼シーンがマンハッタンの街のいたるところに見られます。この装いと鈴の音が、車の騒音や早足の歩行者らと融合するのがマンハッタンの年の瀬と言えるでしょう。

今週は「感謝祭」の祝日、それが終われば「バーゲンセール」、その間に会社や仲間達のパーティー、そしてクリスマス。と、まさに駆け足の年の瀬が今週から始まるわけですね。まだ50日程度残っている 2011年ですが、一足先に今年の反省などはじめてみたくなる日々です。

November 13, 2011

鳥の声

気温が低くなるのと同時に、街路樹の葉の色が黄色く変わり、落ち葉になる時期になりました。もう11月中盤ですから、当然なわけです。

静かな週末にいつも恒例のコースを歩きながら、この写真を撮りました。場所はWashington Square Park近所の Greenwich Villageのど真ん中です。毎週末ここを歩きながら、いろいろな鳥の鳴き声がするな。と思っていたところ、この鳥小屋らしきモノを見つけたのです。

複数種の鳥のさえずりが聞こえるというのは、公園の近くだからかな。と勝手に思っていたのですが、どうやらこの簡易鳥小屋に鳥達が集まっているというのがわかりました。なるほど。と、こうして普段から疑問に思っていることが、「するっ」と納得できると何か得した気分になり、また次の疑問を探したくなるものです。好奇心はいつまでも持ちたいものですね。

November 03, 2011

サウナトーク - 2

Georgia州出身のプール仲間がいます。速いスピード、当然フォームも自然できれいだな。と思っていたのである時聞いてみたら、昔水球をしていたとのこと。彼は、Atlantaで生まれ育ち、子供の頃から泳ぎが好きで、高校時代にはスイミングチームと水球チームにて活躍したようです。怪我が理由で、水球からは遠ざかったのですが、泳ぎは続けている。といったことを、フォームの話などを交えプールで話す程度の仲でした。

そして、その彼とサウナにて偶然2人になりました。「学生だよね?」と聞くと「Yes」とのこと。で、「専攻は?」との問いに「作曲」とさらりと答えたことに、まずは驚きました。僕の固い頭の中では、「水球」と「作曲」は共存しないモノだったからです。水球はかなり激しい「水中の格闘技」。そして作曲とは、繊細な「Artistic」な分野と決め付けている、かなり固めのステレオタイプでした。サウナの暑さも手伝ってか、彼と話しているうちに、なるほど、こうしたセットもあるものなんだ。と、その硬さが自然に解けてきました。

そして、「今大学院にapplyしている」と言うので、「どこに行きたいの」と聞くと、「Yale」と一言。彼曰く「今の学校も決して悪くはないけど、奨学金が出たから、Yaleを断って入った。大学院は本来自分が行きたかった学校に行きたいから、トライしている」と軽く言いました。素晴らしい。自分の大学時代に、果たしてこのような発想ができていたのか?ジムで体を鍛えつつ、自分の将来に、自分の力でチャレンジしている彼の姿を見て、この国はやはりまだまだ成長する余地がありそうだな。と思いました。

October 27, 2011

幼少の頃の経験

寒くなってきました。この時期のニューヨークはHalloween色で染まります。僕の好きな写真のピザ屋も、入り口にはオレンジと黒を基調としたお決まりの飾りをしてます。同様の光景がお店や社内の至る所に見られる時期です。ニューヨークでも恒例のパレードが31日の月曜の夜に盛大に開催されます。

さてこのニューヨークのHalloween、僕自身今回で18回目を迎えます。以前米系の企業に勤務していた頃は、一所懸命仮装して(社内イベントとして仮装大会があり、チームでテーマを決めて参加しなければいけませんでした)出社して、その後皆でパーティーを楽しんだりしました。が、本音では、どうも「馴染めない」自分がいつもいました。

今日街を歩き、装飾を眺めながら、「何故だろう?」と考えていると、とてもシンプルな結論に至りました。それは幼少の頃の経験なのです。僕は地元のお祭りと共に育ちました。10月初旬にはこの1年に一回のお祭りがあり、夏が終わり始めるとそわそわ待ちこがれ、終われば脱力感しか残りません。そして、それは今も変わりません。アメリカのHalloweenはまさにそれに当たります。子供からすれば、親公認にて仮装して、異次元空間を漂い、そしてお菓子ももらいたい放題、食べ放題。パラダイスなわけです。僕が地元のお祭りを忘れないように、こちらの方々はこの子供の頃の異次元空間"Halloween"を忘れないわけなんでしょう。という、いたってシンプルな結論に達したことで満足し、今年も周りに合わせる淡々としたHalloweenを過ごします。