ニューヨークとは、アメリカとは、そして日本とは。 マーケティングに関する話や人々の日常生活の中で思ったこと、考えたこと、驚いたことなどを書き留めていきます。
June 29, 2009
夏の風物詩
湿っぽかった天候も、この週末ぐらいからようやくニューヨークの夏らしくなってきました。そして、昨日の28日はLGBT Gay Parade(通称ゲイパレード)が実施されました。
毎年思うのが、ニューヨークの本当の夏の始まりが、このパレードからということです。確かに、夏至の辺りで実施されるイベントで、本来の意味での夏かもしれませんが、僕にとっては「ニューヨークの夏の風物詩」のメインとなるイベントです。
写真は近所のMarc Jacobsのウィンドウです。この時期は、Prideのテーマの下、虹色の旗をかざす店やレストランがとても多くなります。特に、僕の住んでいるビレッジ辺りには顕著かもしれません。毎年このイベントを見ていて思うのが、参加者やパレードのAudienceなどの数が増えていく点。そして、そこに集まる人達は、LGBT(Lesbian, Gay, Bisexual and Transgendered)のみならず、その立場をサポートする(俗に言う)普通の人もかなり多くなってきているのではないか。という点です。
昨日は、陽気に誘われてダウンタウンを散歩しながら、このパレードの雰囲気を楽しんできました。かなりの数の警官が、暑い中必死に交通整理をしており、その中を、忙しそうに救急車やパトカーが大きなサイレンをあげて走ったり。と、さながらにぎやかのお祭り気分ってところでしょう。しかし、どの地域でも同じなのが、そこに集められる警官達の土地勘のなさです。ツーリストも多い中交通整理をするわけで、「この通りはどこ?」という質問がよくされてます。が、ビレッジの細かな通りをしっかり把握している警官は本当に少なく、結構あいまいな返事をしているシーンも多かったですね。
June 25, 2009
ロースクール
夏至が過ぎ、これからは昼間の時間が短くなってくると思うと、少々寂しさがあります。さらに、ニューヨークは相変わらず天気の悪い日が多く、これも気分的にDepressingにさせる理由の一つなのかもしれません。
先週、オンライン ビデオに関するMeetupがあったので参加してきました。会場は過去何度も変わってきているのですが、今回はニューヨーク大学ロースクール内のホールでした。僕は隣のビジネススクールに通っていたのですが、このロースクールの前を通るたびに、「こっちの方が格式があって、かっこいいな」と思ってました。Ivyリーグとは色が異なり、「頭脳明晰でもリベラルな人が学んでいる」といった好印象を持ってました。今は亡きJ.F Kennedy Juniorもここの卒業生です。もちろん学校内に入ったことなどなかったので、今回のMeetupで中に入れただけでもよい経験でした。
Meetupの内容は毎回同様代わり映えなく、ビデオに関するスタートアップ企業のデモを中心に構成され、つつがなく終了しました。その内容はあまりどうでもよく、ホールの古めかしさ(外観はモダンに仕上がっている)には、ビジネススクールとは異なる「歴史観」を感じさせられました。もちろんIvyなどに比べたら歴史は浅いのですが、本来リベラルなカラーの学校なので、少々不思議に写ったわけです。きっと、このホールで勉強し、卒業して立派な弁護士になった人達は、今ここに集まっている人達(自分を含めて)とは異次元の空間で仕事をしているのだろうな?と思いながら、雨の降り出したWashington Square Parkを足早に駆け抜けて家に帰った夜でした。
June 18, 2009
100円ピザ
6月に入ったというのに、ここ最近のニューヨークは肌寒く、かつ雨がちな日が続いています。オフィスの中での会話や人と会うときに必ずといっていいほど「何でこんなに寒いのか?何で雨が多いのか?」と天気の話題が出てきます。6月になって、一日すっかり晴れていた日は数日しかなかったように思えます。この時期のニューヨークとしては、とても珍しい気候だと思ってます。
写真は、最近ミッドタウンに出かけた時に撮りました。この日も曇りがちだったようですね。さて、何の変哲もない写真ですが、一つだけ目をひいたのが、ピザ屋に出ていた99セントの看板です。米国の景気もかなり悪く、先日はオバマ大統領が、金融安定化に関する方針を発表したばかりですが、あまり即効性がないようにも思えます。様々な理由から所得全体が減っているこのご時世、出費を抑えるのはどの国も同じです。
そういう状況の中、ピザ1枚99セントというのはお得です。僕はニューヨークのピザが大好きで、よく食べます。街をあるけば、必ず数分以内に見つかる程、ピザ屋は多く、日本でたとえた場合には「そばや」だと思ってます。と、アメリカ人に説明したこともありました。不景気にて出費を抑える必要がある今、ここのピザ屋の1スライスが99セントというのはとてもありがたい価格です。通常では2ドルは確実にするので、半額ともいえるでしょう。早速1枚買って食べました。生地がちょっと厚めで、決しておいしいわけではなかったのですが、しっかり食べられます。この値段だったら我慢してもいいかな?と思わされるPricingでしょう。不景気かつ天候不調で、憂鬱ぎみな6月ですが、元気を出すためにもこの百円ピザを数枚一気に食べてみようかな?と思わされました。
June 11, 2009
地デジへの切替
最近のニューヨークは肌寒くて雨がちな日が多く、そろそろ夏至を迎えるような時期とはとうてい思えないような天候です。天候のせいか、経済のせいなのか、気持ちも今ひとつさえなく、日々淡々とした時間を過ごしているように感じてます。
写真は昨日、メディアエージェンシーの知り合いを尋ねていった時、オフィスの受付にあったカウンターです。壁にしっかりと取り付けられていたこのカウンターをみて、「さすがは大手メディアエージェンシー」と思った次第です。そうなのです。米国では明日12日に、地上波が一斉にデジタルに変更されます。本来の予定では、2月に実施するはずでしたが、準備不足ということでオバマ大統領の判断の元、明日に延期された経緯があります。
詳細はこのWebサイトに出ていますが、僕にとっては「さすが米国。強行突破するんだ」と思ってます。ケーブルや衛星の普及率が6割以上の米国では、地上波でテレビを見る人は、一般的に低所得者層と言われています。そういった人達が、この機会にデジタル対応テレビに買い換えられるわけでもなく、国としてはこのWebサイトにてどうすればデジタル放送を見ることができるか説明してあります。これで説明責任は果たした。ということなのでしょう。
実際問題、このWebサイトを読んで、できる限りの対応策を施す人達は何パーセントいるのでしょうか。ほとんどの人達が、未対応のまま地デジに切り替えられ、12日を境にテレビが見られなくなると容易に想像できます。この国の強みは、それでも実施するということでしょう。少数派の対応を逐一行うことで、技術革新が遅れるより、ばっさり切り捨てることで新陳代謝をよくする。といういかにもアメリカ的(僕は"let them suffer"という言葉が好きですが)な対応がこのテーマにおいてもはっきり見えました。
June 01, 2009
Google Mapの撮影車
週末からドライで快晴な日が続いてます。毎年繰り返しになるのですが、この時期のニューヨークは気持ちいいです。そんな中、今日マンハッタンの真ん中で、写真の車を発見しました。Google Mapの撮影車です。
Google Mapは普段からよく利用しており、とても重宝してます。米国のようにすべての道路に名前がついている場合には、より利用しやすいのかもしれません。(私の少ない知識の中では、先進国で道路に名前がついていないのは日本だけかもしれません。それはそれで名誉なことだと思ってますが)
この業界にいると、日々いろいろなニュースと触れる機会があり、このGoogle Mapの撮影車の話もいたるところで耳にします。ただ、僕自身一度も見かけたことがないので、とても興味がありました。その車を、今日発見したのです。写真では背景とちょうど重なってしまって見にくいのですが、キャリア上に大きな柱と支柱をつけ、その上には多分360度カバーするカメラがセットされてます。さらにキャリア後方には上向きのディッシュがあり、これはGPSのアンテナのようにも思えます。この装備で走行しながら通りの写真を撮り続けているわけですね。
マンハッタンのBusyな通りを何事もなく静かに通り抜け、ドアには控えめなGoogle Mapのステッカー。ドライバーはバイトなのでしょうか、黒人のお兄さんがソーダを飲みながら運転してました。社内にもきっと様々な装備があるのでしょう。いろいろと質問したかったのですが、こちらも忙しくただ写真に収めるだけでした。そんな車を撮影しながら、今日はGMがついに会社更生法を適用する日なんだな。とあまり関係のないことを思ったりしました。
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