ニューヨークとは、アメリカとは、そして日本とは。 マーケティングに関する話や人々の日常生活の中で思ったこと、考えたこと、驚いたことなどを書き留めていきます。
September 28, 2007
落書きでリバイブ
9月も末ですが、蒸し暑い日が続くニューヨークです。不快なホームで地下鉄を待ちながら、何気なく広告を見ていると、何とも心地よい落書きを発見しました。
本来であれば、広告に落書きがなされると広告主も代理店も「心地よい」などと言っていられないものです。が、この写真の場合、もしかしたら落書きがコピーと一体化していてもいいのでは?言い換えれば、落書きのように見せて、実は広告コピーなのでは?そうであれば、かなり辣腕なクリエイターかも。と思わせるような内容でした。
広告主は Palmで、Yahoo!とのタイアップであるのは一目見てわかります。私もPalm Treoの利用者で、Yahoo!をTreo携帯からアクセスするヘビーユーザーでもあり、この便利さには満足してます。さて、注目の落書きですが、「GO HOME, GET A LIFE, AND STOP CHECKING YOUR EMAIL! ハート」となってます。なかなかいい言葉ですね。シンプルでかつ言いたいコトがすっきり伝わってきます。ここまで携帯やメールが進化してしまうと、メールや携帯がない時間を持つことは、逆に大変重要なのかもしれません。忙しくて暑いニューヨークの地下鉄ホームで、久々に見つけたヒットでした。
September 20, 2007
不思議なオートバイ
出張でスペインはマドリッドに滞在しました。仕事面ではそこそこ収穫もあり、3泊と短すぎる滞在でしたが充実感はありました。米国に長ければ長いほど、欧州には頻繁に出かける必要があると、最近は特に強く感じます。欧州の国はそれぞれに、長年の歴史があり、それ故人々の生活に誇りとアイデンティがあります。米国にもあるのですが、どうも作られた意識という感じがしてしまいます。まぁ、難しい話は忘れることにして、今回の滞在で最も驚かされたのが、写真のオートバイです。
今まで見た3輪の車両は必ず前輪1つ、後輪2つという構成でして、それに目が慣れてしまってました。今回マドリッドの街路で発見したオートバイはなんとその逆だったのです。思わず写真を撮ってしまいました。これが米国なら得意の待ち伏せを敢行し、持ち主に質問するのですが、何せここはスペイン。スペイン語ではビール一本頼むくらいしかできない僕には、質問などもってのほかです。写真だけで後はそれを元にリサーチしたわけです。
リサーチの結果、このオートバイはイタリアPiaggio社製MP3というモデルのようです。写真で判断する限り、かなり新しいモデルのようです。なんだかゼットンのような顔をして手が二本あるような、とてもとても不思議なデザインだと思いました。是非とも走っている姿が見たいものですね。
September 14, 2007
移動体広告?
テニスのUSオープンも終わり、日もぐっと短くなりました。いよいよニューヨークの秋が始まります。今回の発見はまたまた車にまつわる広告メディアです。写真のトラック、その狙いが一目でわかります。トラックに大型スクリーンを搭載した移動体メディアということなのでしょう。
とてもわかりやすいこの仕組み、いかにもアメリカらしいと思いました。ただ、冷静に考えた場合、果たしてこのスクリーンを何に使うのが最適なのか、これがわかりにくいのです。車が走行中に動画が再生されるとしたら、通行人がその動画の内容を理解することは不可能だと思います。メッセージが伝えれらないので意味がありません。となると、停車中だけがこのサービスを最大化する唯一の機会ということになるのでしょうか?停車中に、動画(もちろんスチルでもOK)の広告を流すことが、どれだけの Eyeballを獲得できるのか。動画である必要があるのかなどなど疑問は増えるばかりです。
広告ではなく、楽曲のPRなどに利用するのはいけるかもしれません。ただ、最近のニューヨークは停車中の車がスピーカーで音を出すことは禁じられているため映像だけの仕掛けになってしまいます。などなど、発想はシンプルで理解しやすいけれど、実利用にはあまり向かない典型モデルのような気がします。こうした「あれっ」と思わせるビジネスモデルに遭遇すると、愉快になるのは僕だけでしょうか。
September 06, 2007
がんばれ、ラジオ
ニューヨークでは夏の終わりを告げる風物詩「US Open Tennis」が開催され、同時期に New York Fashion Weekがミッドタウンにて行われ、そのまま秋突入という時期を迎えています。街には秋の気配が漂いつつも、まだ暑い日が続いているのは夏が好きな僕にはうれしい限りです。
そんな中、前回取り上げた「広告ラップ車」の中でも「熱いラテン系FM局」を見かけました。ベース車は高級四駆ランド・ローバーですが、そんなことはおかまいなく「赤・緑・白」のメキシコカラーに濃いめのお兄さんの笑顔、「イカす!」感じが妙に新鮮で気に入りました。
米国マーケティングにおいて、ヒスパニック市場は大きく、ラジオ局はもちろんのこと、スペイン語専用テレビ局(地上波含む)、雑誌、新聞等々、米国内でのヒスパニック人口率の増加に伴い、メディアも成長しています。そしてこうしてラジオ局のベタなプロモーションを見ていると、同時に「ラジオがんばれ!」と言いたくなります。インターネットの成長に伴い、新聞や雑誌などの紙媒体の広告収入は苦戦していると言われています。しかし、ラジオはその影響を受けていません。逆に、Podcastやインターネットラジオ等の新しいDistributionが生まれているため、ビジネスチャンスは拡大しているという見方すらできます。
僕はラジオが好きです。視覚によって邪魔されない、語りの深さや語っている人の心の本質など、忙しい日々では忘れてしまいがちなことを改めて気づかせてくれるメディアだと思っています。目を閉じて、ラジオやPodcastのストーリーに耳を傾けると、そこには無限の世界があり、想像力やクリエイティビティを拡げてくれるはずです。写真の「アツい」ラジオ局では、音楽中心であり言葉も理解できないため、こうした期待はないのですが、これはこれでわかりやすさが気に入ってます。とにかく、ラジオにはこれからもがんばって欲しいのです。
Subscribe to:
Posts (Atom)