ニューヨークとは、アメリカとは、そして日本とは。 マーケティングに関する話や人々の日常生活の中で思ったこと、考えたこと、驚いたことなどを書き留めていきます。
November 10, 2008
家電量販店の倒産
新大統領が決定し、絶望感から希望の光が少し見え始めてきた感があった先週です。が、株式市場というのはいたって皮肉で、経済の先行き間の不透明さや、アメリカを代表する自動車メーカーGM社の2500億円を超える赤字決算等々の知らせで、相変わらず厳しい経済環境となっています。
そんな中、家電量販店の業界2位である、Circuit Cityが会社更生法(Chapter 11)の管理下となりました。創業59年目、売上高1兆2千億円、社員数約4万人、700店舗以上を構えるこの大きな家電量販店の結論は、2000億円強の負債を抱えてのモノで他の選択肢はなかったのでしょう。
ニューヨークにも数店舗展開しており、写真のユニオン・スクェア店がマンハッタンでのフラグシップストアです。どんな様子かな?と早速見にいったのですが、予想通り何も変わらず普通に営業してました。さらに、「従業員募集中」の大きなバナーも店舗入り口に吊り下げられたままで、この辺の「ゆるさ」がアメリカそのものです。会社更生法を適用した企業が、新規に店員を採用するわけないですよね。僕にとってこのCircuit Cityの思い出としては、多分家電量販店ではじめて「オンラインのオーダーをオフラインにつなげた」企業でした。同社のWebサイトで購入した商品を、郵送させるのではなく、店舗にてピックアップするという仕組みです。一回試したのですが、予想通り店員までその話が浸透されてなく、商品を手にするまでに1時間以上かかってしまい、その間のハッスルを考えたらもう2度としない!と誓った店でもあります。
今まで多くの「会社更生法」適用企業を米国で見てきました。その中には、航空会社やK-Martなど見事に復活した企業もあり、復活に際しての債権者との調整はいったいどうしているのか?素人の僕でさえ興味がある分野でした。さて、この時期のChapter 11は果たしてどうなるのでしょう。銀行でさえ、資金が枯渇している今、不採算店舗のクローズ、従業員の削減、経営陣の入れ替え等々の脱Chapter 11常套手段を実施したとしても、それを支える融資が可能な体力が金融市場にあるのか、かなり疑問です。1年の3分の1の売り上げがあるといわれる年末商戦を前に、大きな倒産劇がありました。こういった話は今年年内、そして来年も続けて発生するのでしょう。
Subscribe to:
Post Comments (Atom)
1 comment:
yeah. good thoughts.
Post a Comment