January 19, 2010

翻訳の今昔


年明けのニューヨークは比較的暖かかもしれません。時差ぼけと程よくつき合いながら、ようやくペースが戻ってきたような気がします。

今日、SOHOを歩いていたところ、写真のブティックを見かけました。いつからできたのかは不明ですが、Broadway沿いの賑やかな場所にある店です。目を引いたのが、日本語のサブタイトル「極度乾燥(しなさい)」です。日本語としてはかなりおかしいし、しかも「しなさい」が括弧になっているのもちぐはぐ。でも、「記号」としてはなかなか悪くないなと思いました。

中を覗いたところ、カジュアルで多彩な色使いな洋服が多く、それはそれで面白かったです。Tシャツのプリントでも意味不明な漢字の使い方、そもそもこういう文字があったのか?と思うような漢字もどきがあったり。と、かなりファンキーなショップでした。Webで調べたら、英国生まれ。UKの新しいモノを生み出す力は、ここでも生き残っていました。

米国に来てかなり経ちましたが、様々な場所でヘンな日本語を見てきました。遡れば、アンカレッジ空港の免税店のカタカナ交じりのヘンな日本語から始まり、韓国料理屋などで見かける謎の日本語メニューでした。でも、これらは印刷の写植技術やフォント類が充実してから、ほとんど見かけなくなったのです。ところが最近、こうした怪しい翻訳がまたまた復活しているような気がしています。Googleをはじめとする「機械翻訳」がかなり充実してきたからなのでしょう。5年前は全くあてにならなかった機械翻訳が、当時と比べるとかなりの精度に改良され、実際に利用されはじめているのでしょう。イノベーションはめまぐるしいですね。そんな中、この手の「ちょっとはずした翻訳」が、普通に違った形で利用されるような時代が来たのかもしれません。

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