August 24, 2007

著作権 - 違法コピー


ここ数年、音楽業界ではNapsterを中心としたファイル交換サービスが。そして、映像業界ではYoutubeに見られるようなビデオ シェアリング サービスが世の中で話題になっています。ファイル交換サービスに関しては、Napsterが著作権に関して責任を取らされた形で一旦クローズされましたが、モデルを変更して再スタートしております。しかし、楽曲ファイル交換サービスは、今でも多数存在しており、Napsterの件で決着がついたとは誰一人思っていないはずです。同様にYoutubeで有名なビデオシェアリングサービスも、世の中には無数に存在しており、著作権管理団体としては大変頭の痛い問題であることは明確です。

この2点に共通して見られる状況は、NapsterもYoutubeもたまたま認知が高まり、Eyeballが増えたおかげで監視の対象になってしまったということでしょう。違う言い方をすれば、このようなサービスモデルはコピー可能であるため、たとえこの2社を規制したとしても、問題の根本解決には全くならないということです。つまり、消費者の立場からすれば、特定ブランドの豆腐を買う時、最も安いスーパーで買う傾向にあるのと同じ心理が働くからです。

『完全に』アナログからデジタルに移行した分野は、この「easy-to-copy service model」を謙虚に認めた上で著作権問題を議論する必要があると思います。音楽や映像コンテンツの制作には多額の費用と労力がかかっていて、それに対する権利や対価は、サービスの利用者が支払う義務がある。という根本原則には同意します。ただ、デジタル時代を迎えてそのあり方を根本から考え直すときが来ていると思うのです。米国では、非難や糾弾する以外の側面からも、この状況を見つめなおしている時が来ているようです。

写真はマンハッタンの歩道でDVDの違法コピーを販売しているシーンです。映画や音楽の新作を含め、一枚7ドル。交渉すればそれ以下で買えるわけです。その歩道では警官が巡回しているのですが、もちろん「著作権違反の疑いで逮捕する」というわけでもありません。時に、ディーラー一層を目的として職務質問をして、連行されるケースもありますが、罪状は異なるでしょう。なんだか、このアナログ世界のいたちごっこが、デジタル分野の法廷でも行われているように思えてしまいます。

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