November 30, 2006

enviga - 炭酸茶ドリンク


ここ最近、ビルボードや地下鉄などの屋外広告で気になっていた商品がありました。それが、この写真のドリンク「enviga」です。缶上の表記「Sparkling Green Tea」という文字が私の興味をそそっていたのです。またまたアメリカの人達が日本の名品「緑茶」を勝手に変えて、お茶でもないのにTeaなんて言って。。。といつでも文句を言う準備はできてました。

そして今日お店で見つけることができ、早速飲んでみました。これが悪くない。確かに「緑茶」とはかなりかけ離れたモノになってしまってますが、飲料としては、あっさりさわやかでかなり好きな部類です。で、缶に書かれている説明を読むと、ローカロリー、ノーシュガー、メタボリズム効果あり等々書いてあります。さらに、構成成分には「epigallocatechin」というなんとも難しい物質が。調べてみればなんだ「カテキン」ではないですか。

僕の興味はさらに深まり、この製品がNestleとCoca-Colaの合弁事業にて生産・販売されている事実も発見しました。Nestleの食品科学やお茶に関するの専門知識と Coca-Colaのマーケティング/販売流通パワーの融合を目的としているようです。通常は競合とみなされる両社が協力して一つの製品を開発・販売する姿勢はなかなか面白いです。envigaの詳しい情報はこちら

November 27, 2006

バルセロナ


感謝祭の休日を利用してバルセロナに旅行してきました。ガウディ、ダリ、ミロなどの天才芸術家の作品を鑑賞したり、本当に遅くまで開いているレストランでカタルーニャ料理やワインを堪能したりと、かなり忙しくも充実した旅行でした。

その中で帰米後の今でもシビレ続けているのが、FCバルセロナの試合をホームスタジアムCamp Nouにて観戦できたことです。コーナーキックに程近い5列目の席が入手でき、目の前であのロナウジーニョ(写真)やデコがプレイをしたのです。試合は4対0でバルサの圧勝。しかも4点目はロナウジーニョのオーバーヘッドシュートという超特典付きでした。10万人の観衆のロナウジーニョ・コールは今でも耳に焼き付いています。今まで見たことのないハイレベルなサッカーに加え、ホームチームを本気で愛する10万人の大観衆の真剣な態度には脱帽です。僕の故郷の磐田が、いつかこのレベルにこれるようひそかに願ってます。

さて、この5日間の旅行で改めて認識したことは、旅行で目立つ人達のコトです。日本を含めた韓国、中国などのアジア系グループは同じような格好をして大勢で移動しており、確かに大変目立ちます。しかし、それ以上に私が感じたコトは、アメリカ人のグループです。美術館や博物館のように静かに鑑賞すべき場所、駅、電車、空港などの公共施設、そしてレストランの中。こうした場所で大きな話し声や笑い声が聞こえる場合は十中八九アメリカ人です。他人のことを考えず、ユニバースの中心にいつでも自分を置く人たち。パリやベルリンなど他の欧州都市でも同じ体験をした私としては、「粗雑なアメリカ人」をここバルセロナでもまたまた感じた旅行です。

November 21, 2006

地下鉄シリーズ (3)


地下鉄シリーズ第三弾は「臭い」です。そして今回で地下鉄シリーズをひとまず切り上げたく思ってます。「臭い」ことを写真で表現するのは難しいです。この写真は極めて一般的な地下鉄の駅なのですが、この写真を撮った時とても臭かったのです。原因は私の後方にいたホームレスなのですが、こうした経験は頻繁にあります。

臭さは、地下鉄と地上を結ぶ階段、地下の改札前、ホーム、車内と4種類のスポットで利用者を襲います。そして、そのほとんどがホームレスにかかわる排泄物系です。そしてそれ以外の匂いとしては、ホームや線路に捨てられたゴミ、体臭、車内で食事している人の食べ物などがあります。この話、あまり気持ちいいものではないので、この辺で切り上げます。

さて、その他の不快感としては温度があるでしょう。特に夏は大変です。車内はエアコンが効くのですが、その熱を全力で車外に出します。当然、その熱が地下鉄構内にたまりそれはそれは灼熱地獄。そこに、軋み音、やかましいアナウンス、臭さなどが重なり「不快交響曲」が奏でられます。複数の線が重なるユニオンスクェアなどのターミナル駅は大変なのです。

しかし、世界の大都市でこのようなひどい公共交通機関は見たことがありません。これもアメリカの粗雑さの一つの姿なのでしょう。確かに、東京の地下鉄のように完璧なまでに整然と清潔にする必要はないのですが、ここまでひどいのはおかしいと思います。それでも、1回2ドル。30日券で76ドル(約9000円)で使い続けなければいけない。まさに"Let them suffer"の国なのでしょう。

November 17, 2006

地下鉄シリーズ (2)


ニューヨークの地下鉄シリーズ第二弾は、不快三大理由の2番目「うるさい」に関してです。ホームで待っている場合に最もうるさいのが「レールの軋み音 」です。金切り声のような大きな不快音が電車の往来の度に発生するとても迷惑な駅が多々あります。14丁目のユニオンスクエアの駅(写真)もその一つ。

この不快音の原因を素人なりに考えてみたのですが、電車が真っ直ぐな形でプラットフォームに停車しない場合。すなわちカーブしている状態でブレーキをかけて停車し、乗降を済ませた後再び発車する時に起こるのではないか?と推測してます。つまり「カーブ」がいけないのでしょう。それ故、電車に乗っている最中であっても、カーブにさしかかると必ずこの「ギィッ、キィ~~~~」という音がして、乗客の顔を引きつらせるのです。

そして、軋み音以外の「うるさい」は、下手なパフォーマーと物乞い達でしょう。ホーム、乗換え通路そして車内など、いたるところにパフォーマーがいます。その存在を否定するわけではないのですが、下手だと困るわけで、単なる騒音、雑音、迷惑音になります。さらに、最近ではポータブルプレイヤーのヘッドフォーンから漏れる「しゃりしゃり」音も気になります。周りの音が大きいため、自分のiPodの音量も上げないといけないわけですよね。そして、その音が漏れて新たな音公害を発生させるメカニズム。こうして、レールの軋み音、パフォーマーの音や声などの様々な音害が重なり合って多分「世界で一番うるさい」地下鉄ができあがるのでしょう。

November 14, 2006

地下鉄シリーズ (1)


地下鉄シリーズと言っても、ヤンキース対メッツの試合ではなく、ニューヨークの地下鉄に関して感じたことを何回かに分けて書こうと思っています。ニューヨークの地下鉄はMTAと呼ばれるニューヨーク周辺の鉄道、バス等の交通機関を管理運営している私企業の一部門です。つまり、市や州が運営している公共事業ではないことをまず最初にお伝えします。

さて、何故地下鉄に関して取り上げるのかご説明します。日々利用している大切な公共機関ですが、あまりにも不快なのです。不快さにもいろいろありますが、敢えて言えば、「汚い」、「うるさい」、「臭い」が三大理由でしょう。

今日は「汚い」を取り上げます。写真は私のオフィスがある最寄駅の壁です。外に出れば有名なMOMAのある一等地なのですが、地下鉄ではこの通り壁のペンキははがれて、黒いカビのようなすすがいたるところについてます。さらに、他の駅に行けば同じく、壁は汚く天井も同様でほぼ全駅において水漏れが発生してます。(雨が強い日には地下鉄の駅のホームで傘をさすこともあります)。プラットホームにはガムや食べ物のカス、汚物等々とても汚いです。そして線路。水、汚物、食べ物のカスなどの世の中の汚いものが集まり、それを目指すゴキブリとねずみのカーニバルが24時間続いてます。

こんな汚い話ばかりでごめんなさい。でも、これが現実でして、いつか誰かに聞いてもらいたく地下鉄シリーズの第一弾として今日実現しました。

November 06, 2006

NYCマラソン(2)


NYCマラソンが晴天の中無事終わりました。今年の結果のサマリーとしては、男性チャンビオンが常連のケニア勢から初の南米ブラジルの選手になったこと。女性チャンピオンが2年連続で小国ラトビアの選手であったこと。そして、ツール・ド・フランスで7年連続優勝という偉業を成し遂げたアメリカ人のランスアームストロングが、サブスリー(2時間59分36秒)という立派な記録でゴールしたこと。この3点につきると思います。

こうした華やかな記録の陰にも、NYCマラソンにはとても立派なストーリーがたくさんあります。この写真は一体何だと思いますか?カメラの性能が悪くてよく映っていないのですが、これは「車椅子」です。今日たまたま仕事でヒルトンホテルに出かけていた時、ロビーの片隅にこの2台を発見しました。このレース用の車椅子には、しっかりとNYCマラソンのゼッケンが張られていました。きっとこのホテルに選手が宿泊しているのでしょう。

NYCマラソンでは車椅子でのレースも同時開催しており、一般ランナーと同じコースを車椅子フルマラソンとしてタイムを競います。車椅子と普通のランでは選手の目線の位置が違うため、通常のランナーが車椅子に気づかないことも多いのです。その場合には必ずと言っていいほど、周りのランナーが大きな声で「Wheelchair!」と叫び、道を空けるように配慮します。

健常者の華やかな記録や自己達成感はとても素晴らしいです。が、車椅子にて日々鍛え自己の記録にチャレンジしていく姿勢はさらに尊いモノだと、余分な機能をそぎ落としレース用にしっかりと使い込んだ車椅子を見て改めて感じました。

November 03, 2006

NYCマラソンから学ぶスポーツマーケティング


11月最初の週のニューヨークは、世界中から集まるランナーとそのサポーターで賑やかになります。この写真は、NYCマラソンを二日後に控えた今日のMetro紙(無料で配布されている日刊新聞)の広告です。これ以外にも、ニューヨークのいたるところで、NYCマラソンをテーマとした広告、イベント、ニュースなどが繰り広げられます。

僕も8年前の98年に参加して、このイベントの素晴らしさを体験しました。普段のニューヨーカーは、わがままで、騒々しく、自己主張が強くて。。。と悪い面ばかりが目立つのですが、この大会を機に「ニューヨーカーもいいとこあるじゃん」と思った次第です。さらに、心を捉えたのがスポーツイベントに対するマーケティングアプローチでした。確かに米国でのスポーツマーケティングに関しては学ぶところが多く、仕事仲間のMさんとは日々様々な議論をしています。

その中で今日はスポーツイベントと都市に関して考えてみました。野球、アメフト、テニス等メジャーなイベントに加え、多くのローカルスポーツイベントにて市長や州知事が観戦している姿が出てきます。テレビやラジオを通じて「楽しもう!」と訴えます。時には「一杯買い物をして税金払ってください!」などと面白いことも平気で言います。NYCマラソンでもスタートの大砲は市長が点火します。

そうなのです。消費税が地方に還元される率が高いのが米国です。日本では5%の消費税のうち地方に還元されるのはわずか1%。米国での消費税は地方税になります。例えばニューヨーク市では8.5%程度の消費税のうち4%が州の取り分で、残りの4.5%が市に入ります。スポーツイベントを目的に多くの人が訪れ、入場料を払い、買い物をすることで地方税収入が増加し、それが交通規制や警官配備にかかるコストを上回ればそのイベントは市の財政としては成功であり、市長が休日に参加して、市民にメディアを通じて唱えた甲斐があるわけです。

November 01, 2006

ビルボードの味


たまたまタイムズスクエアの辺りを歩いていたら、ビルボードの差替えの最中でした。広告主はBertolliというイタリア食材で、ニューヨークのスーパーではよく見かけるブランドです。

ここタイムズスクエアはこの数年でそのパワーがより一層グレードアップされました。有名なビルボード群も鮮明な大型スクリーンによるデジタル・ビルボードが所狭しと並べられ、夜になるとまさに近未来エリア。Toys"R"Usなどの大型店舗、テレビ局のスタジオ、ハードロックカフェ等々、その様相はテーマパークそのものになってます。(Kellogg出身ToysRUs勤務の友人は、この店舗を暗に否定してましたが)

そんなきらびやかな環境下、撤去中のビルボードは大きさこそ最大級なものの、電飾がないためか質素に感じてしまいます。そして、人手による設営・撤去作業が、より一層その風情を強調しているかもしれません。僕個人としては、巨大スクリーンの眩しいばかりのビルボード広告も派手で好ましいのですが、食品などのアイテムの場合、こうしたアナログ的なモノが好みです。暖かさや匂いが感じられるからでしょうか。ハイテクとアナログ、その良し悪しを理解した上で、上手に使い分けることが必要な世の中だと思います。