March 06, 2007

NY版 オンライン・グローサリー


ニューヨーカーにとって馴染みの深い宅配トラックには FedexやUPSなどの一般宅配サービスのほかに、写真のFreshdirectがあります。Freshdirectを一言で表現すると、「ニューヨークのオンライン・スーパーマーケット」です。インターネットの仕事が長い人にとっては、WebvanやPeapodの失敗に見られるように、このようなビジネスモデルは「失敗例」として簡単に片付けられてしまいます。しかし、僕にとってニューヨークでのFreshdirectに対しては若干異なった印象があります。

確かにFreshdirectの企業経営は2002年設立以降、赤字続きかもしれません。宅配対象エリアをニューヨーク近郊以内に制限し、登録顧客数25万、社員数300名、宅配ドライバー1000名以上にて、たとえ500万オーダーを処理してきたとしても、薄利多売のビジネスモデルでは赤字が続いても仕方ないでしょう。

でも何故か僕はこの会社が好きです。ニュースでは一時期「Freshdirectに対する駐車違反の罰金が大変な額になっている」と伝えていた程、ニューヨークの至るところで日々必死に食物を配達しているトラックを見ると、何故か応援したくなってきます。僕は一度も使ったことがないのですが、忙しいニューヨーカーのこと、重宝している友人達の話はよく耳にします。前に住んでいたブルックリンでも、「Freshdirectの配送対象エリアになった」というニュースにビルの住人が大喜びしたこともありました。

その土地のライフスタイルや消費パターンをしっかり研究し、真のユーザーにとって重宝がられているサービスを、日々黙々とこなしているこの会社。単に「企業経営の成功or失敗」だけでは片付けたくない別の軸にて今後も着目していきたいと思ってます。

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