ニューヨークとは、アメリカとは、そして日本とは。 マーケティングに関する話や人々の日常生活の中で思ったこと、考えたこと、驚いたことなどを書き留めていきます。
July 28, 2008
パンのおいしさ
食いしん坊の僕は、出張などで別の土地を訪れる機会があると、宿泊先近辺でのよさそうなレストランを真っ先に探すくせがあります。食べ物がまずいという悪評高い米国ですが、ニューヨークはまだまだましな方で、一旦ニューヨーク市の外に出ると確かに困ります。食の選択肢がかなり少なくなるからです。
そんな中、日米を比較して比較的米国に勝ち目がありそうな食材をピックアップしてみました。「野菜」:ほとんどどの野菜は、土がついていたまま売っている場合が多く、野菜本来の味がある気がします。「牛肉」:赤み中心の肉なので、脂がくどくなってきた年頃の僕にとっては食べやすい。これら2つはまだ差は僅差かもしれません。が、最も明らかなのが「パン」です。
食べ物の好みというのは、いたって主観的なものなので自由に言いますが、日本のパンはまずいと思います。いや、「おいしいパンが少ない」と言った方が正解かもしれません。日本から訪れる人達がよく「日本のパンは、ふっくらしてやわらかくておいしい」と言っています。残念ながら、僕は全く逆で、「変に白くて柔らかすぎて気持ち悪い」とさえ思います。写真はマーケットに出てくるパン屋さんですが、こういう場所で売られているパンは、「白くないけど、噛み応えがあって、味がある」のです。欧州でももちろん「噛み応えのある」パンが中心で、やっぱりおいしいと思いました。もちろん、米国でも安売りスーパーで大量販売されているパンはひどいのですが、探せば必ずよいパンに出会えます。
味覚というものは不思議なもので、一体「白くて柔らかい」のがおいしいパンだというのは、どの時点で誰が決めたものなんでしょうか。あの白さは漂白剤が入っていないと無理だと思うし、長持ちする柔らかさも何かケミカル物質がそうさせているのでしょう。さもなければ、パンはすぐに固くなるわけですから。白いパンの流行を作ったのがもしも広告会社の仕業であれば、そろそろ「硬いパン」に回帰するようにしてみるのもいいかもしれません。あごの発達が促されて三船敏郎フェースが増えるかもしれないですし。
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2 comments:
はじめまして。パンのことで書き込ませていただきます。
アメリカのパンにおいしいものとまずいものの差が大きいのは、日本も同様です。スーパーなどで売られているものは保存料や着色料がふんだんに使われていて、身体に良くないものが多いのですが、まじめに作っているパン屋さんの数は、アメリカを凌ぎます。パン業界全体からの比率でいえば、これは明らかだと思います。
ニューヨークは、グリーンマーケットなどでそういうお店が集まるので目立って見えますが、日本にも(東京と限らず、全国に)自然派志向のパン屋さんは存在します。ただ、悲しいことに消費者の目がついていっていないのが実情なのです。
hさん、
コメントありがとうございました。
確かに日本にも「自然派志向のパン屋」さんはたくさんあるはずです。本当に良いモノを誠実に届けることはとても大切ですしリスペクトすべきことでしょう。ご指摘のように、根本的には「消費者の目」の問題かもしれません。これは食材だけでなく、どの分野にも共通して言える日本の危惧すべき点かもしれません。
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