October 15, 2009

変化は着々と進行中


すっかり寒くなってきたニューヨークです。これから週末にかけて冷たい雨となり、それからぐぐっと冷え込んでくるような気配です。

さて、今日は久々に真面目なテーマを取り上げてみます。米国を引き金として世界を巻き込んでいる不景気ですが、ようやく回復の兆しが、ほんのわずかですが見えてきた気がします。不景気の最中に、従来のビジネスモデルが破綻し、復活する段階で新しいビジネスモデルとして蘇生するケースもよく見かける。と耳にしますが、これに近いことを最近感じたりするものです。

昨晩、制作プロダクションを運営する友人主催の寄り合いに呼ばれました。写真はその時のシーンですが、ここではニューヨークのFilm Maker達が制作したショートフィルムの発表や、友人の最近のビジネスを紹介したりする、かなりフランクなGatheringです。昨晩は全部で4種類のショートフィルムを見たのですが、質がかなり高いことに驚かされました。

一話が10分以下のエピソードをシリーズで制作しているモノが主でしたが、コメディ、シティライフ、ドキュメンタリー等々それぞれのシナリオ、キャスティング、カメラワーク、編集技術等々、テレビ放映や映画館上映にすぐにでもなり得るデキに、とっても驚いたわけです。それらのコンテンツはYoutubeなどを中心としたWeb上にて、HD品質にて無料放映されています。ニューヨークという街柄、Flim Makerが集まるのは事実です。僕が驚いたのは、そのコンテンツを披露する手段や場が「かなり」身近、いや普通になった。という点です。

一昔前であれば、同様の内容のコンテンツを制作しても、披露する場が「Independent系シアター」などに限られ、聴衆にリーチすることがかなり難しかったはずです。しかし今では、オンラインビデオ配信技術やSNSの発展のおかげで簡単に世界中の聴衆を引き込むことが可能になったわけです。この変化は映像コンテンツの世界ではかなり大きな変化でしょう。ハリウッドのように何億円もかけて制作する映画と、昨日見た4種類のフィルム。もちろんその規模や質が根本的に異なり、スケールの大きなコンテンツがなくなるとは思いません。ただ、小回りが効いて、歯切れのいいショートコンテンツの評価が高まる気配があるということでしょう。景気が上昇するにつれ、このエリアでの新しいビジネスモデルは確実に訪れる。と感じた夜でした。

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