ニューヨークとは、アメリカとは、そして日本とは。 マーケティングに関する話や人々の日常生活の中で思ったこと、考えたこと、驚いたことなどを書き留めていきます。
December 25, 2008
Change! 2008年
2008年のブログは、今日で最後のポストとなりそうです。この1年間、読者のみなさまありがとうございました。
この1年は、かなりいろいろなことがあったと思います。ニューヨーク生活が16年目の僕にとっては、2001年の9/11に次ぐインパクトのある年だったかもしれません。
思い返せば、北京オリンピック、サッカー欧州選手権にてスペインが優勝、オバマ氏当選、金融危機、それぞれのトピックスがとても大きく、スポーツに政治に、そして経済にとこんなにめまぐるしい1年は今までなかったのではないでしょうか。そして、年末。やはり話題は経済危機です。オバマ氏当選に大感激したのも束の間、果たして仕事はどうなっていくのか?日本はどうなのか??米国は今後も「世界のリーダー」ぶるのか???など、自分のこと以上に、周りのことも気になったりしています。
この写真は、全米ネットワーク放送局NBCの、ニューヨーク・ローカル・ニュースの一こまです。そうなんです。レイオフされたり、解雇にあったり、仕事の時間数を減らされたりと、一般庶民の「金」に関する状況がかなり変ってきました。市としては、その状況をすばやく察し、「お金に関するヘルプデスク」を早速設置し、市民の相談相手となっています。まぁ、どこまで親身になって、適切な指示があるのかは疑問ですが、このようなすばやいアクションとPRは、さすがニューヨークと感じました。
それでは、皆さん穏やかで暖かい年末年始をお迎えください。
December 22, 2008
寒くてアツいトロント
年末特有のばたばたに巻き込まれて、しばらくポストできずにいました。ニューヨークは久々に「本当に」寒い日々を迎えています。
そんな中、写真の街トロントに出かけてきました。ニューヨークよりももっと寒く、飛行機がキャンセルになりかつ遅延も発生し、本来であれば15時過ぎの到着予定が23時過ぎになってしまいました。
とても寒かったトロントですが、以前仕事でご一緒した方と再会することができました。深夜の到着にもかかわらず、その夜もそして翌朝も、過去のご一緒した仕事の話、最近まで何をしていたか、そして今後は何をしていくのか等々、グローバルな話を日本語で、しかも極寒のトロントで実施したというのは大ヒットでした。まさに寒くてアツい、時間と言えるでしょう。
米国では、自分をステップアップさせるために、勤める企業を変えていく傾向が高いです。仕事をコロコロ変えると言ってしまえば、それまでですが、結局「会社」には場を期待するだけで、依存しないわけです。となると、信用できるのはそこにいる「人」なのですね。そんな形で、会社はどこになろうが、一緒によい仕事をした仲間というのは、いつでも近くに感じられる。そんな体験を3人の日本人の中でも感じられたのはとても有意義な時間でした。
December 11, 2008
不景気
12月も中盤に入りました。ニューヨークももっぱら不景気の嵐が吹き続けており、市場を騒がせているレイオフの話だけでなく、市としての縮小財政、コスト削減、増税など、ニュースといえばこんな話題ばかりです。つい最近、Citiなどの大手銀行やATTの大規模レイオフを聞いたと思えば、今日もBank of Americaの3万5千人削減、そしてYahoo!のネクストラウンド等々、暗い話しか聞こえてきません。
そんな中、つい先日ニューヨークのメディア関係者の集いに参加してきました。こうして同じ業界の人間が集まることは、業界全体の状況を確認し、それぞれの会社のスタンスを知ったり決めたりするのには大変有意義な会です。もちろん競合企業が集ってはいるのですが、そこは米国。お互いゆるくかつ、リラックスした雰囲気で会は進められます。
このような経済状況では、こうした会は別の意味も持ちます。もしチャンスがあれば他の会社への移動するネットワーキングということですね。今現在のような世界全体かつ産業全体を直撃している不景気の場合には、空いているポジションの余裕すらないはずですが、とにかく少しでも有利な状況に向かうためにも、あえてネットワーキングは必要なのでしょう。最低でも1年は続くと言われているこの不景気ですが、好転するころには広告業界の構造ががらっと変わるような気がしてならないのは、私だけではないと思ってます。
December 03, 2008
不思議な感覚
感謝祭、ブラック・フライデー、サイバー・マンデーなど、なんだかせわしない名前の日々が終わり、クリスマスに向け街は一直線です。とはいえ、景気は悪く、自分も含めやはり財布の紐は例年より固いです。
なんだか暗い話が多いなか、最近目にしたのが写真の地下鉄ホームの交通広告です。こちらではかなり有名なシンガー、スタテン島出身クリスティーナが目に飛び込んできました。よく見れば、左上にあのマークがあるではないですか。これは以前ブログでも取り上げた、ディスカウント・ストアのターゲットの広告でもあります。
酔いも手伝っていたのか、広告を前に「Listen Now」というタグラインを見て早速試してみました。iPodのイヤフォーンをはずし、左下のオレンジ色の部分にプラグインしました。すると、「Hi I'm Christina Aguilera....」と本人の声が聞こえてきたわけです。別に目新しい仕掛けでもないこの仕掛け。売れっ子シンガーの声と、なんだか寒くて汚れている地下鉄のホーム、看板を前にそれを試しているちょっと間抜けな自分が妙に不釣合いで不思議な気分でした。
ちょっと変かなと自分で思いながら、地下鉄を待ちつつタグラインをもう少し読むと、テキストメッセージを送れば(日本で言う携帯メールのようなもの)ヒット曲の着メロがダウンロードできる。と書いてあります。でも、ここは地下鉄のホームだから、メッセージは送れないし、ここでもまた「なんだかな」と思った次第です。外は年末商戦でにぎわっている中、何故かこの看板を前に、不思議な感覚を覚えた夜でした。
November 26, 2008
リーダーシップと荒業
こちらは、すっかり寒くなりました。明日は最も大きな祝日の一つでもある感謝祭です。かなりのスピードで不景気に突入している街にも、観光客が増えたような気がしてます。Macy'sのパレードでも見学し、翌日金曜に買い物でもしていくのでしょうか。
さて、写真はここ最近のマンハッタンでよく見かける光景です。数車線もある大きな通りに、写真のような突起物(障害物?)を作っているのです。何故このような工事が頻繁に行われているのか、いろいろな説がありますが、最も信憑性が高いのが、「マンハッタンを走る自動車の量を制限するため」という理由でしょう。
Bloomberg市長は、マンハッタンの車の交通量を少なくしたくて仕方がないようで、橋の有料化案や時間帯に応じた通行税案など、市の財源増プラス交通量削減のための案を何度となく通そうとしてきてます。様々なプレッシャーにより、どの案も実現されてはいないのですが、そうこうしているうちに、物理的に障害物を設置することで自然と交通量を減らそうという動きに出ているとの見方があるのです。
ここでも「さすが」と思いました。たばこが大嫌いな市長は、レストランの完全禁煙化に加え、思い切ったたばこ増税を行い、今ではニューヨーク市が全米一高いたばこを売っている都市となってます。
これら確かに「荒業」ではありますが、僕にとっては強いリーダーシップと思ってます。やはり人の上に立つ立場の人間は、こうした強くてフェアなメッセージとそれを推進するリーダーシップは必須でしょう。通常であれば任期が2期で満了とされるNY市長ですが、同市長はまだ解決できていないことがたくさんあるとして、3期目の出馬も可能になるように条例を調整し始めています。ここまで徹底した心構えは立派ですね。
November 19, 2008
寒くなってきました
今朝起きて気温をみたら26度でした。マイナス3度。いよいよ寒いニューヨークの冬が始まりました。つい数週間前までは、まだ半袖姿もちらほらでしたが、かなりのスピードで真冬に突入してます。写真は、通勤途中に見かけた近くの公園の噴水です。噴水の水はつらら状態で凍り、その周りの植物も凍りづいています。これをみてよけい寒くなりました。
寒いのは気温だけでなく、経済も同様です。ニュースでは、毎日のように、○△社が何千人レイオフ発表。ですとか、3大自動車メーカーがいよいよ危なく、政府に資金援助を求めているなどの寒いニュースが続きます。日本のバブル終焉期にニューヨークに来て、そのままインターネットバブル期にここにいた僕にとっては、これほどまで急激に寒くなる経済に身をおくのは初めてです。
何か暖かくて良い話でもないかな?と日々探したりしているのですが、このご時世、そうはなかなか見つからないものです。少なくとも食べ物だけでもと思い、昨晩はマレー料理のLaksaをチャイナタウンで食べてきました。熱くて辛くておいしかったです。
November 10, 2008
家電量販店の倒産
新大統領が決定し、絶望感から希望の光が少し見え始めてきた感があった先週です。が、株式市場というのはいたって皮肉で、経済の先行き間の不透明さや、アメリカを代表する自動車メーカーGM社の2500億円を超える赤字決算等々の知らせで、相変わらず厳しい経済環境となっています。
そんな中、家電量販店の業界2位である、Circuit Cityが会社更生法(Chapter 11)の管理下となりました。創業59年目、売上高1兆2千億円、社員数約4万人、700店舗以上を構えるこの大きな家電量販店の結論は、2000億円強の負債を抱えてのモノで他の選択肢はなかったのでしょう。
ニューヨークにも数店舗展開しており、写真のユニオン・スクェア店がマンハッタンでのフラグシップストアです。どんな様子かな?と早速見にいったのですが、予想通り何も変わらず普通に営業してました。さらに、「従業員募集中」の大きなバナーも店舗入り口に吊り下げられたままで、この辺の「ゆるさ」がアメリカそのものです。会社更生法を適用した企業が、新規に店員を採用するわけないですよね。僕にとってこのCircuit Cityの思い出としては、多分家電量販店ではじめて「オンラインのオーダーをオフラインにつなげた」企業でした。同社のWebサイトで購入した商品を、郵送させるのではなく、店舗にてピックアップするという仕組みです。一回試したのですが、予想通り店員までその話が浸透されてなく、商品を手にするまでに1時間以上かかってしまい、その間のハッスルを考えたらもう2度としない!と誓った店でもあります。
今まで多くの「会社更生法」適用企業を米国で見てきました。その中には、航空会社やK-Martなど見事に復活した企業もあり、復活に際しての債権者との調整はいったいどうしているのか?素人の僕でさえ興味がある分野でした。さて、この時期のChapter 11は果たしてどうなるのでしょう。銀行でさえ、資金が枯渇している今、不採算店舗のクローズ、従業員の削減、経営陣の入れ替え等々の脱Chapter 11常套手段を実施したとしても、それを支える融資が可能な体力が金融市場にあるのか、かなり疑問です。1年の3分の1の売り上げがあるといわれる年末商戦を前に、大きな倒産劇がありました。こういった話は今年年内、そして来年も続けて発生するのでしょう。
November 06, 2008
Change
おかげさまで、大統領選挙はオバマ氏の圧勝で終わりました。写真は選挙の翌々日、通勤途中のいつもの道に置かれていた自転車です。ハロウィーンは終わったのですが、紅葉色の飾りと青のオバマバナーがとてもマッチしていて、「あぁ、本当によかった」と思った次第です。
何がいいの?と聞かれても、政治評論家ではないので「これとあれ。そして、こことあそこ」としっかり言えなく残念なのです。比較論としては、この先もRepublican政治を続けること自体がとても怖いことなので、そうならなかっただけでも本当に良かったということです。
選挙日の夜中にオバマ氏の勝利が確定した直後、シカゴで行われたオバマ氏の演説も胸にしみました。マケイン氏の地元フェニックスでの残念演説では、聴衆者がほぼ白人。僕の苦手な「USAコール」さえ連発されてました。一方、シカゴではいろいろな人種が10万人以上も集まっていました。この違いも僕の眼にはとても輝いて映りました。とにかく、変わらなければいけない。変えなければいけない。やはりこの時代には必要でしょう。
この結果を本当に喜んでいるのは、ここニューヨーク、特に僕の住んでいるリベラルなダウンタウンにも多いはずです。当選確実になったその瞬間に、四方八方から歓声が沸きあがり、いたるところから賞賛する声や拍手が聞こえたのは、今までのニューヨーク生活の中でも忘れられないシーンの一つかもしれません。通勤途中にそっと置かれていた自転車のこのオブジェも、まさにリベラルなエリアを代表しているシーンの一つでしょう。
October 29, 2008
冷たい雨
昨日は、この時期にしては珍しい嵐模様で、積雪も記録したようです。そんな悪天候の中、NBAの2008年シーズンの開始を記念してなのか、ユニオンスクェアではNBAとKIAのイベントが大々的に行われていました。
大々的に行う予定だった。と言ったほうが実は正しいのかもしれません。あいにくの天気で、せっかく作った仮設コートやスポンサー者の展示、さらには大スクリーン上でのNY Knicksのプロモーション等、人影はまばらで寂しさだけが感じられました。残念ながら、天候はコントロールできないので、主催者側としてみれば、全くもって不運としか言えないでしょう。これも今年のKnicksの先行きを暗示しているのかもしれません。内容は異なりますが、がっかりという点では、今年のMLBワールドシリーズかもしれません。そもそも、フィラデルフィア対タンパベイを予測していた人がどのくらいいたでしょうか?(ファンの方、すいません)おかげさまで、FOX独占中継の視聴率も過去最低。さらに、天候不良により試合中断など、かなりひどい状況になっていると思われます。
まぁ、米国経済そのものがひどい状況なので、何がどう転んでも、今ならうやむやになってしまうような雰囲気があるのが不思議な点です。僕が心配なのは、この調子で、大統領選挙も思わぬ事態が起きないで欲しいということです。この週末にはNYシティ・マラソン。そして、火曜日には大統領選挙があります。少なくとも、この写真のようなひどい天気になって欲しくはないですね。
October 23, 2008
地下のストリートミュージシャン
こちらはかなり冷え込んできました。革ジャンやダウンも当然の寒さになり、長い冬へ面舵一杯といったところでしょうか。
株価は日々ジェットコースターのように上がり下がりが激しく、大手企業でのレイオフのニュースが毎日のように聞こえてきます。大統領選挙を2週間後に控えている今、まさに不景気真っ只中、そして今後はもっと悪くなるだろう。という不安感を皆抱えているように思えます。ニューヨークに来た15年前は、景気も上昇中でインターネットバブルも経験し、9/11後の不景気感もその後の景気回復で忘れて去っていたのですが、今回のはかなりシビアで長続きしそうです。地震に備えての避難訓練のように、何か備えなければいけないのでしょう。
そんな暗い雰囲気が蔓延している中、純粋に楽しかったストリートミュージシャンを見かけました。地下鉄はユニオン・スクェアの構内の中、背の高い黒人兄さんが気持ちよさそうにギターのソロを弾き続けてました。「ギュワ~ン、キュィ~ン」などといった音に合わせて、体をのけぞらしたり、歯で弾いてみたりとまさに自分の世界にどっぷり。でも、上手で真面目に弾き語る人よりも断然面白かったのは事実です。
11月2日に予定されているニューヨークシティマラソンの広告に挟まれつつ、ひたすらギュイ~ンを続ける彼がいるこの空間は、不景気などの不安を全く感じさせないものでした。不思議なものです。ということで、今回もまたまた街のミュージシャン話をしてしまいました。
October 15, 2008
いよいよ大統領選
充実した休暇を終えて、ニューヨークに帰ってきました。思いのほか暖かで、これも温暖化の影響なのでしょうか。さて、米国では11月4日の大統領選挙に向けて、最後のラストスパートという感じがでてきました。今晩も最後の公開討論会がここニューヨークは、ロングアイランドのHofstra大学で行われます。そういえば、何故公開討論会が開かれる場所は大学が多いのでしょうか?とてもいいことだと思うのですが、どなたか理由を知っていたら教えてください。
僕自身米国に来て3度目の大統領選挙です。永住権はあっても選挙権はないので、傍観者にしかなりえないのですが、やはり興味があります。ただし、前回2回とも応援していた候補が両方負けてしまい、顔も見たくない大統領が勝ったシーンは今でも覚えています。ワールドシリーズでヤンキースが負けた時のような脱力感とも言えたでしょう。
今回ももちろん、Democratを応援します。どんなに米国に長く居ようが、こぶしを握って「USA!」と叫ぶ自分が想像できないですので当然かもしれません。つい最近までは候補者の論点はイラク問題が中心となっていたのですが、ここ最近の状況から、軍備から経済問題まで幅広くカバーする必要がでてきました。それ故、討論会の重要性が浮き出てきたように思えます。Republicanはペリン州知事という意表をついた副大統領候補を指名してきたのですが、この非常事態の中、「ブッシュよりも頭が悪いかも」という噂が絶えません。確かにひどいです。
下馬評では、オバマ上院議員が有利とされていて、それはそれで嬉しいのですが、過去ケリー州知事などの例もあり、実際に11月4日の夜になるまではわからないのが選挙戦です。あと3週間、せっかくなので最後の攻防を楽しんでみようと思ってます。
October 04, 2008
大切なもの
こまごました仕事に追われ、新しいテーマにめぐり合わずに日々が過ぎてしまいました。米国全体は金融危機に加え、大統領選挙に向けて、日々いろいろなコトが起こっています。ニューヨークもその鼓動の真ん中にいるようで、何か騒々しさが増した気がしてました。
そんな中、休暇をとりニューヨークを脱出しました。到着先は実家の磐田。お祭りの時期です。写真は2日間のお祭りのはじまりの1シーンです。この山車は僕の生まれ育った町の自慢の持ち物で、お祭り参加者にとっては「宝物」と呼んでいいのか、英語で言えば「idol」というべきなのか、特別な存在なのです。
少子化の影響をここでも受けていて、このお祭りをどう守っていくのかという議論もあります。さらに、安全面などの細かな取り決めなども以前よりもより複雑になっているようです。いろいろなIssueはあるとは思いますが、僕がクリアに思っているのは、こうした伝統を継続維持していくことはとても大切なことなんです。遠くに住んでいることで、そして歴史の深みのない国に住んでいることで、より強く感じてしまうのでしょうか。
September 23, 2008
ちょっと重そう
先週からの大きなニュースで、アメリカ全体が日々揺れ動いているような感じがします。また、大統領選を間近に控え、この経済状況をどう捕らえているのか、どうしていくのかということが論点になりつつあるようです。僕個人としては、自由経済の名の元、一部の金融関係者の私利私欲(と思えてならないのですが)のため、様々な金融規制を撤廃した結果このような事態になったことにアメリカの行き過ぎ感があります。投資銀行の職員に支給されていた、異常とも思える程のボーナスの額等、庶民としてはかなり許せない部分もあるので、その人達の始末を庶民の税金でカバーすることはやはり耐えられないです。
暗い話はまた別の機会にするとして、最近のイエローキャブは何故か小さな進化をとげています。過去とりあげた、車内のモニターはほぼ全車に搭載されてます。クレジットカードの支払いに関しては賛否両論あるのですが、僕はカードを使ったことがないのでまだもめたことはありません。で、最近は、写真のようなモニターを屋根に搭載しているモデルも出てきました。さすがにこれは重そうです。このモニター、ニューヨークのアパートでしたら部屋にあってもおかしくない大きさですし、なにせ消費電力が大きそうです。
原油の高騰で、タクシーの運転手はかなりつらい思いをしているはずです。全米の大都市の中でも、ニューヨークのタクシー料金はかなり低いと言われており、このモニターを搭載すれば、子供一人をいつも乗っけて走るようなもので、燃費にもよくないのは明らかです。まだ、この手のタクシーに乗ったことがないので、今度運転手にコスト感とメリットを聞いてみようと思ってます。アメリカ経済全体の成長が鈍くなり、同時に広告業界の成長も危ぶまれている今日この頃、エマージングメディアとしてのタクシー広告はちょっと無理があり、広告主の腰も重そうな気がします。
September 12, 2008
資源の話
9月も中盤にさしかかり、半そででは肌寒く感じる時期となりました。さて、先日マーケティング関係のワークショップに参加してきました。20名程度の受講生にて開催されたワークショップは、ビジネススクールの授業のようで、その久々の感覚をすっかり楽しんできました。
ワークショップのテーマとは全く異なるのですが、今回は資源に関しての世間話が面白かったです。ちなみに会場で水やソーダを飲むのに利用していた写真のコップには、"Made from Corn"と書かれており、とうもろこしでできているようです。そして、裏側には"100% Compostable"とあり、ようは捨てても自然に戻るということなのでしょう。ちょっと待てよ?とうもろこしは、僕だって食べるし、家畜のえさにもなるわけだし、こんな容器にしてしまっていいのかな?と思うのです。米国では、現大統領が、とうもろこしから代替燃料を精製することを推奨したため、とうもろこしの値段が跳ね上がりました。その結果、トルティーリャとしてとうもろこしを主食としているメキシコなどの人達が苦労している。という話も聞きます。エコのはやりと経済優先のこの市場、何かずれているような気がしてなりません。
もう一つ興味深かった話題がHHOと呼ばれる車の走行燃費をよくする仕組みです。隣の席の女性(世界銀行に勤務しており、ワシントンDC郊外に住んでます)といろいろ話していると、いとこがIsuzuのSUVに自分で装着し、燃費が倍以上良くなった。と言うのです。ランチになり、エンジニアの学位がある男性も一緒になり、その仕組みに関して説明してもらいました。車のエンジンは普通の空気を吸い込むのですが、そこに重曹を電解させた特殊なガスを混ぜることで、燃費が上がるらしいのです。このビデオで確認できます。彼女は5人家族で車が5台あり、通学や通勤にフル稼働しているらしく、ガス代の高騰はとても深刻なようです。そんな状況なので少しでもガス代を節約できるのであれば、トライしたいとのことでした。無理しない方がいいよと思いながら、ビデオのようなトライアルが広い米国のあちこちで起こっていると思うと、ちょっと面白いですね。
September 04, 2008
Meetup
早いもので9月になりました。これからどんどん日が短くなり、気温も下がってきます。ちょっと寂しい時期なのです。さて、先日久々にニューヨークでのコミュニティに顔を出してきました。その名も、NY Tech Meetup。名前だけ聞くと、かなり堅い感じはしますが、実際にはやわらかいコミュニティの集いです。
このMeetup。発祥はシリコンバレーです。テクノロジー関係(主にインターネットテクノロジー)のスタートアップ企業が自社のサービスやプロダクトをプレゼンするための集まりです。各社5分のプレゼン時間が与えられ、その後の質疑応答、情報交換などがゆるい仕切りで実施されるイベントです。
ニューヨークでは月に1回開催され、そこには、Web関連会社、金融関係者、メディア関係者等々、それぞれの職種の人達がそれぞれの興味を持って参加します。会費は1回10ドルで、食事やお酒が振舞われるわけでもなく、淡々と会が進行されていく「素人感」は、数千ドルの入場料を払ってあまり中身のないカンファレンスに慣れている僕にとっては、とても新鮮かつ中身のある内容だと思ってます。仕事上、面白いサービスが発見されれば、早めに手を打っておかなければと思って参加するのですが、なかなかそうしたお宝とめぐり合う可能性はありません。ただ、いつかあるのでは?と子供の頃楽しんだ、くじ引きのわくわく感を思い出させてくれるという意味でも好きなイベントなのです。
August 27, 2008
カー シェアリング
出張していたため、少々ブランクが空いてしまいました。さて、ニューヨークはすっかり秋の気配となっています。日が短くなり、テニスの全米オープンが始まるこの時期は、夏が終わる寂しさに日々包まれるときです。
写真は、街角でのあまり「やる気」のないキャンペーンです。これだけだと、何のキャンペーンなのか想像しがたいと思います。が、このZipcar。米国で地道に人気が出ているサービスです。
「カーシェアリング」と言われるこのサービス。車を所有せずに「借りて」使うという点では、レンタカーと同じです。レンタカーといわず、カーシェアリングと呼ばれるのは、その発想が異なるからです。Zipcarを利用するためには、年間会費を支払う会員になります。その年間会費には最低限の利用料が含まれていて(月に数時間程度)それを超える場合には、利用時間と車の種類に応じた金額を支払います。現在、米国の大都市に展開されているこのサービス、例えばニューヨークの場合には街中の多くの有料駐車場にZipcarが数台ずつ置かれていて、家の近くの駐車場に利用可能なZipcarの台数がリアルタイムにWebサイトで確認できます。空きがあれば、Webで予約してそのまま駐車場に行き、車をピックアップ。そして利用後は別の駐車場に返却することもOKです。
「ガソリンの補給のタイミング」や「車内をきれいに使う」などと言ったルールが充実しており、ユーザー間での参画意識に基づいた品質維持をポリシーとして掲げています。果たしてこのモデルがわがままで傲慢なニューヨーカーに守られるか?という疑問はあるのですが、利用者に聞くと、今のところは問題ないようです。
原油価格が高騰した今、こうした発想はエコロジーにもつながり、かつビジネス的にも成功しているようです。こうした「シェアリング」サービスは欧州が進んでいると聞いてます。確かに、自転車のシェアリング・サービスなど欧州各国の都市にも展開してました。品質維持が個人のモラルに依存されるこのモデル。ユーザーベースが拡大した時に、この米国にて維持されるのか、少々見ものです。
August 12, 2008
北京オリンピック
オリンピックが始まりました。中国での初めての開催で、いろいろなIssueがあったのですがすでに日々アツい競技が続いているようです。ニューヨークではあまり熱狂的な様子は伺えないのですが、NBCのあるロッカフェラーセンター界隈に出向くと、それなりにオリンピックを肌で感じることができるのかもしれません。
そうなんです。米国では3大ネットワークの一つ、NBCがオリンピックの独占放映権を所有し、自社のプロパティを駆使して地球の反対側で行われている競技を全米に伝送しています。この独占放映権に関するビジネスの規模を簡単に説明しますと、
独占放映権取得費用:$894Mil (約940億円)
広告収入目標額:$1Bil (約1,050億円)
テレビ放映総時間:3,600時間
オンライン総時間:2,200時間
というかなりの規模になっていることがわかります。広告販売に関してはほぼ完売したようなので、当初の目的は達成といっていいのでしょう。あとは、視聴率がどう評価されるのかという点が注目されます。
NBCによるオリンピックのカバレッジはかなり前から注目されており、オンラインを含めた様々なタッチポイントを効果的に活用し、最後はテレビ放映に聴衆を引き付けるというわかりやすい戦略でした。実際開始してみると、その戦略の意図がしっかりと機能していることがわかります。写真はオンラインの様子ですが、テレビと同時にオンラインでも同じコンテンツを配信することを堂々と行っています。メディアのチャネルの選択肢は視聴者に預ける一方、メディアのブランド力も同時に伝え、視聴者を囲い込む手法は、今後のメディア企業の方向性を示唆していると感じます。
こうしたビジネスの側面も楽しみながら、本来の目的であるスポーツを楽しんで行こうと思ってます。
July 31, 2008
真夏のストリートミュージシャン
ニューヨークも夏本番で、気温も高い日が続いています。昼間で一番暑くなる午後4時ごろ、打ち合わせのためPark Aveの28丁目あたりを歩いていたところ、どこからかギターの音が聞こえてきました。地下鉄のホームなどではよくあるのですが、ビジネスピープルで忙しいPark Aveではちょっと珍しい出来事です。
思わず視線を向けると写真のおじさんがギターをセッティングしていたところです。「暑いね」と声をかけると、「Yeah!」と渋い声で答えたこのおじさん。ギターをちらっと見るとギブソンのセミアコかな?で、どんな音楽なんだろう。と楽しみにしていると、ブルースでがゆっくりとしたテンポで流れてきました。そして、かなりイケてました。
30度を超える気温の中、交通量の激しいPark Aveにてこのおじさんの奏でるゆっくりなブルースは、かなり印象深かったです。待ち合わせもありゆっくり楽しむことはできず残念でしたが、なんだかすっきりとしたひとときでした。
July 28, 2008
パンのおいしさ
食いしん坊の僕は、出張などで別の土地を訪れる機会があると、宿泊先近辺でのよさそうなレストランを真っ先に探すくせがあります。食べ物がまずいという悪評高い米国ですが、ニューヨークはまだまだましな方で、一旦ニューヨーク市の外に出ると確かに困ります。食の選択肢がかなり少なくなるからです。
そんな中、日米を比較して比較的米国に勝ち目がありそうな食材をピックアップしてみました。「野菜」:ほとんどどの野菜は、土がついていたまま売っている場合が多く、野菜本来の味がある気がします。「牛肉」:赤み中心の肉なので、脂がくどくなってきた年頃の僕にとっては食べやすい。これら2つはまだ差は僅差かもしれません。が、最も明らかなのが「パン」です。
食べ物の好みというのは、いたって主観的なものなので自由に言いますが、日本のパンはまずいと思います。いや、「おいしいパンが少ない」と言った方が正解かもしれません。日本から訪れる人達がよく「日本のパンは、ふっくらしてやわらかくておいしい」と言っています。残念ながら、僕は全く逆で、「変に白くて柔らかすぎて気持ち悪い」とさえ思います。写真はマーケットに出てくるパン屋さんですが、こういう場所で売られているパンは、「白くないけど、噛み応えがあって、味がある」のです。欧州でももちろん「噛み応えのある」パンが中心で、やっぱりおいしいと思いました。もちろん、米国でも安売りスーパーで大量販売されているパンはひどいのですが、探せば必ずよいパンに出会えます。
味覚というものは不思議なもので、一体「白くて柔らかい」のがおいしいパンだというのは、どの時点で誰が決めたものなんでしょうか。あの白さは漂白剤が入っていないと無理だと思うし、長持ちする柔らかさも何かケミカル物質がそうさせているのでしょう。さもなければ、パンはすぐに固くなるわけですから。白いパンの流行を作ったのがもしも広告会社の仕業であれば、そろそろ「硬いパン」に回帰するようにしてみるのもいいかもしれません。あごの発達が促されて三船敏郎フェースが増えるかもしれないですし。
July 24, 2008
その後の iPhone 3G
iPhone 3Gの購入から約2週間がたちました。米国では賛否両論いろいろと言われていますが、3日間で世界中で100万台を売ったという実績は、この不景気のご時世、かなりのことだと思います。3Gの評価は、いろいろなサイトでまとめられていますが、今日は僕が個人的に抱いている感想を中心にまとめてみます。
不満な点からはじめてみます。
1.3Gの速度が遅くネットワークが不安定。
そもそも、「これが3Gの速度です」という基準を知っているわけではないのですが、体感的にはやはり遅いと感じてます。期待値が高すぎたのかもしれませんが、WebアクセスやメールのRetrieve含めがっかりしてます。さらに、3Gでカバーされているはずのニューヨークですが、時に一歩格下げのEDGEに自動的に切り替わったりすることも頻繁です。この問題は、全米中の人が体験しており、大きな問題として挙げられています。
2.バッテリーが短い
電話、メール、SMS以外の機能(YouTubeなどの動画視聴やGPSなど)はほとんど利用しないのですが、やはりバッテリーの持続時間は少なく感じます。出張などで、飛行機で移動しつつ、時折SMSやメールの返信や通話などをしているうちに、バッテリーがなくなる可能性が高いです。これはかなりいただけないです。Bluetoothなどのほとんど使わない機能をオフにしていても、抜本的な対策にはなりません。3G機能をオフにすると長持ちする。と言われてますが、それでは3Gの意味がないよな。とも思います。
3.Copy & Pasteができない
とても小さなことかもしれませんが、実はとても不便なのです。例えば、電話をかけようとして、Contactリストから選択した相手が米国外に居住している場合、国際電話の発信番号+国番号を最初に入力する必要があります。Copy&Pasteができないことで、こうした単純でも重要なアクションがとてもしにくいのです。メールもしかりで、これは初期型から言われていたことですが、改良されてなく残念です。
とまぁ、普通のレビューどおりの不満が、僕の中にもあるわけです。一方、いいこともあるわけでして、
1.日本語入力
今までは読めただけでしたが、今ではメール含め入力が可能になりました。これは僕のような立場にいる人にはとても便利なことです。
2.Apps
iTunesからダウンロードできる各種アプリケーションには、便利なユーティリティもあれば、息抜きのゲームもあります。とても簡単に購入&ダウンロードができます。
以上が僕にとっての評価です。どんなモノやコトでも、100%満足することはないわけで、このiPhoneもしかりです。不満点も多いのですが、Appsなどに見る「機能」の将来性、グローバル端末という観点からの「インフラ」としての将来性を考えると、とっても価値のあるデバイスがたった200ドルで買えるわけです。今では400ドルを超えるAppsも販売されているようで、iPhone自体の今後のいろいろな展開にはちょっと着目しておくべきだと思ってます。ちなみに、写真のApple Store SOHO店に昼でかけてみたところ、iPhoneは売り切れていました。
July 16, 2008
MLBオールスターゲーム
夏も本番。日々多くの観光客を見かける中、最近際立って多かったのが、野球のジャージを着た人達でした。昨晩、ヤンキースタジアムで行われたオールスターゲームを一目見ようと集まってきたことと思われます。
マンハッタンの街中では、いたるところで等身大以上の「自由の女神」のオブジェを見かけました。自由の女神がそれぞれ各球団のロゴなどやそのいわれなどにペイントされており、お祭り気分を引き立ててます。さらに、マンハッタン島西側にある大きな展示会場では、子供を対象にしたフェスタが催されたり。と、市としても観光による税収入が期待できるとあって、完全な協力体制でした。
いざ当日。僕はコネチカット州の会社と打ち合わせがあったので昼間の喧騒は知らなかったのですが、6番街に赤いじゅうたん(Red Carpet)を引いて、その上を参加選手やその家族を乗せたオープンカーがパレードしてました。さすが派手ですね。今回のオールスターそして、プレイオフなどのポストシーズンゲームはFOXチャンネルが独占で放映するようで、Foxの親会社 News Corpが本社を構える6番街を選んだのは当然の結果なんでしょう。実際の試合というと、夜中2時過ぎまでの延長戦でした。1時くらいまではだらだら見ていたのですが、さすがに寝てしまいました。お祭りとはいえ、長いレギュラーシーズンの最中、選手も大変だったでしょう。
今のヤンキースタジアムは今年で終了し、その横で建設中の新生ヤンキースタジアムが来年から利用されます。ニューヨークに来て以来、100回以上は通ったこのスタジアムです。センチメンタルな気分になるかと思いきや、結構さばさばしてます。なくなってしまうわけでなく、すぐ隣に同様のデザインでできるからなのでしょうか。。。
July 14, 2008
買えた 3G iPhone
3G iPhone金曜日、7時間に渡る我慢にもかかわらず買えなかった iPhone。週末にもその疲れを取り、悔しさも手伝いながら、本日改めてトライしました。その結果、ようやく手に入れることができました。写真がその実物です。
今日はランチを早めに終え、事前にチェックしていたAT&T店舗に出かけました。最初は17丁目とBroadway。店員に聞くとすぐさま「Sold Out」の返事。明日には入荷するとのことでした。すぐにあきらめ、今度は17丁目と6番街に移動です。ここでは、約20人ほどが並んでおり、列の最後尾に着いたのが12時15分。列の前後の人達と「あ~だこ~だ」話しながら、少しずつ順番が近づいてくるので、今回はいけそうな気配が高まりました。
僕らの後ろにも数十人の列ができたところで、店員がそれぞれの希望機種を確認しはじめました。ようは店舗にある在庫数と希望機種の数を比べ始めたのです。で、列後尾のある地点から人々が帰されたので、多分今日の在庫分まで達したのでしょう。待つこと 2時間弱、店内に入り、早速金曜日の事件を説明しました。「CRUというアカウントで、7時間待って断られた。後でカスタマーサービスに電話をしたら、これはCRUアカウントではない」と説明し、店員がLet me checkといい調べたところ、すぐに「You are normal. You can get right away.」と言います。そうでしたか、やはりApple Storeに詰めていたAT&Tスタッフの落ち度だったということです。
まぁ、経緯はどうであれ、ようやく手に入れた 3G iPhone。世界中で利用可能なこのデバイスは、今後の携帯市場の構造を変える可能性がたくさんあります。まずはユーザーとしてその価値を楽しんで見ようと思ってます。
July 11, 2008
買えなかった 3G iPhone
3G iPhoneの発売を心待ちにしていた僕は、朝6時過ぎに近くのApple Storeに出かけて8時からの開店に備えました。写真は6時の写真です。すでに列はできていたものの、思ったよりも短かったのでホッとしながら、この写真の一番左側に並びました。7時間後の結論は、予想とは全く異なり、何と買えなかったのです。
- 6:10 列に並びました。私の前には約100人くらいの人達がいて、最前線の人達は夜を過ごしたことと思われます。
- 8:00 開店。開店前にアップルストアの店員達が、水を皆に配ったり、質問を聞いたりしてました。開店しても数人ずつしか店に入れません。
- 9:30 開店後1時間半後に店中に入れました。1Fでは、拍手で迎えるストア店員達の中、そのまま2階へと進みます。2Fに行くとまた、そこに行列ができてます。
- 12:00 店内で待つこと2時間半、最初からだと約6時間後、ストア店員に3Fに連れて行かれiPhoneの購入です。
- 12:40 ここでは買えないことが判明。しぶしぶ店をでました。
6時間以上も待って買えなかったとは、何が起こったのでしょうか?今、僕が使っている携帯電話はAT&Tです。会社が一括契約しているわけでもなく、個人の口座となってます。前日にはAT&Tのサイトで「Upgrade可能度チェック」を実施したところOKだったので、何も疑問視してなかったのです。ところが、アップルストア内に詰めていたAT&Tスタッフが言うには、僕の携帯がCRUという特殊な企業口座になっているとのこと。全く身に覚えがないので、ありとあらゆる質問や抵抗をしたのですが結局NG。僕の周りにはその他の理由でNGといわれた待ち時間6時間組みが大声で悪態をついていたりしてました。
疲れたのとがっかりしたのとの両方でとぼとぼストアを出て、AT&Tスタッフの指示に従い、口座ステータス変更の目的にてAT&Tのカスタマーサポートに電話をしました。すると、「CRUではなくノーマルだ」と言うわけです。だんだんあきれてきたので、「どうすれば買えるのか?」と聞くと、「Apple Storeではなく、ATTの店に行け」ということでした。あ~、はまってしまった。と思いつつ、とっても疲れたので今日はこれでやめにした次第です。
一連の経験で感じたのは、アップルストアの店員は皆、しっかりと教育されていて、かつとても態度がよろしいです。悪い例ばかり見ている米国ではとても稀な体験でした。これに比べ、Apple Store内に詰めていたAT&Tは今一いただけなかったです。確かに、アウェイでもあるし情報へのアクセスが悪いし、さらに合併を繰り返し複雑な料金プランなども管理しているので難しいとは思いますが、アップルとAT&Tではかなり格差はあった気がします。まぁ、こんな比較はどうでもよく、iPhoneが手元にないことがとても残念で、長い一日でした。
July 10, 2008
テレビドラマの広告
グランドセントラル駅とタイムズスクエアを結ぶ地下鉄はShuttleと呼ばれ、日々通勤やその他大勢のニューヨーカーに親しまれてます。以前、取り上げたのですが、この車両内全面に展開させるラップ広告が面白いのです。
今回は、比較的マイナーなケーブル放送局のAMCが提供するテレビドラマの広告です。このMAD MENというドラマは60年代のニューヨーク広告代理店に勤務するCDが主人公で、その仕事ぶり、クライアントとの関係、家族との話等々、同様の業界にいる僕にとってはとても興味深く見てました。1年ほど前に登場したこのドラマですが、一部視聴者に人気があったようで、第2作目が今月末から始まります。そして、その番宣の一つにこの交通広告があったわけです。
興味深い点はいろいろあるのですが、登場人物のファッションやスタイル、オフィスやレストランなどに置かれている家具類など、60年代の米国のいい部分を上手に表現している点。さらに気を引いたのは、そのワークスタイルです。勤務中のたばこ、お酒はあたりまえ。ピッチに勝った場合など、その場でオフィスで乾杯(スコッチが多いです)。クライアントへの接待もあらゆる手段を利用したり、そして職場内での色恋ごとも茶飯事という次第です。米国といえども、当時はまだまだ男尊女卑や人種差別が堂々と行われていた時代でもあり、その描写も臆することなく表現されてます。こうした点にすっかり弾かれたのかもしれません。同じドラマを、地上波ネットワークで放映することはありえないでしょう。
というわけで、7月後半からスタートする MAD MENの第2弾、今から楽しみしています。追加ではありますが、明日3G iPhoneに切り替える予定です。写真の解像度が少しよくなることを期待してます。
July 07, 2008
ケベック市
7月4日は米国では独立記念日の祝日で、ニューヨークをはじめいたるところでお祝いの花火イベントがあります。この日の米国でのイベントにはすっかり飽きている僕なので、毎年なるべく米国にいないようにしていました。今年も同様でカナダはケベック州ケベック市に車で往復してきました。
驚いたことは、7月3日が、ケベック市設立400周年記念だったということでした。米国の独立記念日騒ぎはせいぜい200年強の歴史ですが、ケベックはなんと400年を祝っていたという事実です。また、宿泊した場所の近辺にはLaval大学という、北米最古の大学(ハーバード大学よりも1年前に設立)もありました。つまり、歴史という観点ではかなり奥の深い都市ということです。城壁に囲まれた街並みも北米唯一らしく、北米大陸にありながら欧州の都市を思い出させる場所になるわけですね。
さてこのケベック旅行、車による2泊3日の強行スケジュールでした。一日の運転距離としては今まで最長記録でしょう。片道で516マイル、約830km。往復ですと1660kmです。せっかくのロングドライブ記念でもあるので、日米比較をしてみました。片道830kmという距離は、東京から広島までの距離とほぼ同等のようなので、それをベンチマークに、そして1ドルを107円換算してます。僕の車がホンダのエレメント(日本では販売中止になってしまったようです)で、燃費が高速で 9.4km/litre。ガソリン代が米国、日本それぞれで、125円/litre, 170円/litre。ガソリン代合計が米国22,074円。日本30,022円です。以前に比べて、日米間のガソリン代の差がかなり少なくなってます。そして高速代。米国では往復で橋と高速の通行料の合計が 1,669円。日本では高速利用料として32,900円。ガソリン代+高速代を合計すると、米国 23,743円。日本 62,922円という結果になりました。
まぁ予想通りの結果といえばそれまでですが、改めて日本の高速料金の高さが目に付きます。この料金シミュレーションで、ちょっと誤魔化した部分は、カナダでのガソリン代です。上の計算ではガソリン代はすべて米国平均にて換算してるのですが、カナダのガソリン代は160円/litre程度で丁度日本と米国の中間程度です。それでも、高速利用料はただで、これは欧州にも共通して言えることです。「地方のため」と大義名分で整備している日本の高速道路が、その高い料金のせいで、逆に地方の発展を阻害しているとも思えるのは僕だけではないでしょう。
June 27, 2008
デザイン後進国
夏至も過ぎて、気候としては夏本番なのですが、これから日が短くなると思うと寂しくなるのはこの時期毎年のことです。最近のニューヨークは暑さは平年並みですが、湿気が多いです。日本の夏を過ごしたことのあるこちらの人間と話すと、「日本の夏に近いかも」と言ったりしてます。
さて、写真のオレンジの物体は、道路の工事時に利用される電光掲示板です。「この先工事。片側通行」などと書いてある一連の装置です。興味を誘ったのは、上についている太陽電池板でした。この国ではグリーン、グリーンとただお祭り騒ぎをしているだけと思いきや、こうした所にも努力をしているようで、少しは見直したのは事実です。
と、おだてたのも束の間、こうしてこの装置をじっくり見ると、なんと不格好な物体なのかと思います。色もさながら、全体のバランスを含め、街並みにそぐうどころか、醜いと言ってもいいでしょう。電光板裏側部分に心無く書かれたグラフィティは一歩譲ったとしても、全体がとにかく見苦しいの一言です。機能が満たされればそれでOKと、強く主張しているようにも思ってしまいます。
このような醜いデザインは、ここ米国で本当にいたるところでよく見かけます。電化製品、車、店舗等々、重機類のみならず、多くのプロダクトのデザインの質が低いのは何故でしょうか?欧州では、機能のよさに加え、機能美を追求した「なるほど」とうならせるデザインを多く感じます。日本のレベルも最近は高いと思います。食を「Fuel」と考え、合理的、機能的であればよしとするような国民性の中で、機能美を追求することはもしかしたら無理なのかもしれませんね。
June 16, 2008
ウォータータワー
15年という期間が長いのか短いのかはさておき、これだけの期間ニューヨークに暮らしていながらも、わからないことはまだたくさんあります。写真はソーホーの入り口、ブロードウェイとハウストンとの交差点です。DKNYの壁広告はかなり長い間この地域のシンボルでしょう。が、今日はその上に立っている「ウォータ・タワー」が主役です。
ニューヨークを上から眺めると、多くのビルの最上階に木製のウォーター・タワーがそびえ立っていることがわかります。僕は過去長い間この物体が気になり、かつとても不思議でした。水をためておく桶だということは容易に想像できたのですが、この文明が進んだ今、何故どこも決まって木製なのか?という疑問です。以前住んでいたブルックリンのアパートでは、このタワーの老朽化が原因で屋上から水が漏って大騒ぎになったこともあります。
で、その疑問を見事に解決してくれたのが、テレビでした。時に右よりなテーマになるため、あまり好きではないケーブルネットワーク局のDiscovery Channelにて放映しているシリーズモノ「Mike's Dirty Job」にてこのWater Towerを取り上げたからです。この番組、主人公のMikeが、米国で考えられている「汚い仕事」に挑戦し、その仕事内容とそこで働く人達を紹介するという半ドキュメンタリー番組です。なかなかよく出来ていて、思いもがけない仕事の紹介や、そこで働く人達のストーリー。Mikeが一緒に働くことで生まれる連帯感等々、テレビ側の人と一般参加者が対等にコミュニケーションをする、日本にはできない創りとなってます。
テレビ番組の日米の違い話はさておき、ウォータータワーが何故必ず「木製」なのかこの番組でしっかりと教えてくれました。軽くて作業がしやすいステンレスやその他強化プラスチックを以前試したことがあるようですが、木に比べると「もち」が悪いようです。これには驚きでした。木の方が長持ちし、かつ衛生上優れているようです。20年ほどの寿命を終えたタワーは、人手によって解体され、そして同じ場所に新しいタワーが造られます。冬の寒く風が強い日には、手先の感覚が麻痺することも多いそうですが、地道な作業は1年通じて行われるようです。まだまだわからないことは多いですね。
June 09, 2008
百度
デジタル業界に長い僕にとって、「百度」というとあの検索サービスが頭に浮かんでしまいます。が、しかし今日のニューヨークはまさに百度。華氏百度つまり摂氏38度なのです。つまり暑いです。
ニューヨークの夏は15回目になるのですが、100度を超える日というのは年に数日あるかないか。という感覚があります。これが6月の上旬に100度を記録したことは僕がここに住んでからは始めてだと思います。ということで、この数日はとにかく暑く今日がそのピークだそうです。
写真はニューヨーク近辺を網羅する家電チェーン店です。いかにもだるそうに立っている人達は、エアコンをあわてて購入した人達で、奥の倉庫から出てくるのを待っているわけです。前にも少し触れましたが、米国で流通している家電でかなり遅れているのは、よく言われる「白物家電」。洗濯機や掃除機は性能が悪く、大きい。エアコンもそうです。特に窓に直接取り付ける型が主流なので、こうして街角の電気やで簡単に売っているわけです。
さて、この暑さ、あと数日は続くようです。実は今日は 3G iPhoneが発売されるのではないかと心待ちにしていました。もし発売されればどんなに暑くても買いに行こうと思ってました。が、7月11日に発売開始ということでちょっと待たされたわけです。同じ待つのも、エアコンよりもいいか。と思った次第です。
May 29, 2008
ドイツから学ぶ
短い休暇を利用して、ドイツに行ってきました。フランクフルトを中心とした南東地域に車で移動した旅行は、大小さまざまな発見がありとても充実した休暇でした。
写真は、国境側アルプス山脈に程近い、田舎街でのスーパーのシーンです。この機械は、缶やペットボトルの収集用装置でした。ゴミとなったペットボトルや缶を処理する仕組みで、スーパー内の一角に設置されていました。ドイツ語が全くわからない僕には推測するしかないのですが、ペットボトルを挿入した後、何らかのカードを出し入れしていたので、多分ポイントがたまる仕組みになっているような気がします。
感心したのは、スーパーの中のこの設備、普通の人が全く普通に利用している点です。最近の日本の事情はわからないのですが、ここ米国(とくにニューヨーク)ではこの手の設備を利用するのはほぼ間違いなくホームレスです。彼/彼女らは日々ゴミ箱の中から空き缶やペットボトルを集め、大きなビニール袋を引きずりながらスーパーに来て現金を得ます。これはこれで「エコロジカル」な分業性と思いますが、やはり何かずれています。
多分日本でも同様なのだろうと思いつつ、こうして人々の生活の中にしっかりと環境意識が埋め込まれている国民(ドイツを中心とした欧州や日本ももちろん)は、ここ米国のようにお祭りごとのように「Green」などと大騒ぎしないのだろうな。と思います。スーパーのこの設備だけでなく、ドイツの街、公園、道路など、公共施設ではほとんどゴミを見かけませんでした。これも、人々の高い意識の現われなのでしょうか。学ぶことはとても多いですね。
May 21, 2008
Amazon Kindle
26日のメモリアルデイが近づいてきたというのに、ニューヨークは肌寒い日が続いています。通常この初夏の時期は、とても気持ちが良くて外を歩きたくなるのですが、今年は雨が多く寒いのです。
そんな中、通勤途中であの「Amazon.com Kindle(詳細)」を利用している人を発見しました。昨年鳴り物入りで登場した、この新しいブックリーダー。さほど購入希望者は多いとは思わないのですが、供給が追いつかず、待たされ続けたユーザーがたくさんいると聞いてます。ユーザー数が多いのか、単に生産が遅れているのかその真相はわからないのですが、市場はこの製品に対して結構辛口です。
本体は400ドル。ダウンロード可能な書籍タイトルは12万種類を超えるようです。WiFi接続にて好きなときに好きな書籍を有料にてダウンロードするモデルを採用しています。僕自身、このデバイスには仕事柄一応興味があったのですが、購入するつもりもなく、遠目で眺めていた状況でした。400ドルというちょっと高めの値段設定もあまり気に入らず、それよりも、「本を読む行為」の本を紙からデジタルに置き換えることで、「本を読むエクスペリエンス」が向上するのか?という命題の答えが今のところ「No」だからです。
メリット面も理解できます。その中には、資源問題などの真っ当な理由もありますが、やはり流通コスト面のメリットが大きいのでしょう。そのメリットはあくまでも生産者が享受するもので実際に購買するユーザーまでEnjoyできない限り難しいのではないでしょうか?それゆえ、「エクスペリエンス」という課題は重要であり、今まで以上に商品開発の最重要課題の一つと言えるでしょう。
May 16, 2008
リーバイス
今週はマーケティング関係のイベントがニューヨークであり、忙しかったです。その中で、テレビやインターネット、屋外などを統合させたマルチ・チャネル型のマーケティング事例の紹介があり、その一つでLevi'sがなかなか良かったです。
事例そのものは、ケーブル放送局のBravoチャンネルの番組へのプロダクト・プレースメントに加え、番組企画そのものからLevi'sブランドのPR含めたテレビコンテンツの制作。オンラインでのキャンペーン。YouTube利用などのバズ関係。そして、屋外のイベント含めた複数コンタクトポイントにおけるジーンズのキャンペーンでした。特別目新しいわけではないのですが、設計し、実施し、そして効果測定と次のプランへのインサイトにつなげる。というサイクルをしっかりとこなしている例はとても見ごたえがありました。
この手の大規模な企画キャンペーンは、時間とコストがかかるので、そんなに多くは見られないのですが、最近ではインターネットを様々な側面で利用し、充実したデジタルチャネルを駆使していろいろなアイデアが求められる時代となっています。Levi'sの事例ではモバイルとの連動も紹介され、SMSメッセージを送ると15%オフのクーポンがその場で印刷可能な仕組みも展示していました。
そのカンファレンスから移動途中、タイムズスクェアのど真ん中で次なるLevi'sの屋外イベント設営中の場に出会いました(写真)。早速次なるテーマでキャンペーンが組まれているのでしょう。と、その横を通りつつ、久々に501でも買おうかな。と財布にしまったクーポンを思い出しながら感じました。
May 07, 2008
Vitamin Water in ボストン
出張でボストンに来ています。今回はボストンでも好きなエリアのBack Bayに宿泊してまして、到着後空いた時間を見計らって街を散策しました。Newbury Streetはニューヨークで言えばブルックリンにあるようなビクトリア調のブラウンストーンのビルが多く見られ、ブルックリンと異なるところはその1階がレストランやブティックになっている点です。花粉症に悩まされながらも春の陽気の中、この通りを散歩しました。
ただの散歩ではつまらないので、ヤンキースの帽子をかぶることにしました。そうすると、ボストンでは様々な反応があるので結構面白いのです。早速通行人からブーイングされたり、店員から「あんたには売らない」などなど、予定の範囲内でのレスポンスがあります。僕も面白半分でけんかを売っているつもりなので、その都度We ARE No1などとさかなでするような反応をしたりして楽しみます。
そして、Exeter Stとの交差点にくると、そこにはNikeショップがありました。お店はニューヨークにもあるので全く興味がないのですが、なんと僕の好きな Vitamin Waterのキャンペーン中でした。ちょうどのどが渇いてきたので、普通にもらおうとお姉さんに近づいたところ、後ろから大きなマイクの音量で「そこのヤンキース野郎にはあげるな!」と言われたわけです。これがかなりの音量で、僕が驚いたと同時に回りの人達も僕の方を見て笑ってます。でMCはもっとあおりたかったようで、僕の洋服(紺色のポロシャツでスラックス)の特徴などをマイクを通じて話し、「そこのヤンキースファンだけには配るな!」としつこく言ってます。でも面白かったので、相変わらず We ARE the no1などと反論しつつも、結局はVitamin Waterをもらうことができました。小さなことでもいろいろと楽しめるものですね。
April 30, 2008
ベスパ
ニューヨークでのマーケティング戦略の成功なのか、ドル安を背景に欧州からの住人が増えたからなのか、最近街中で「ベスパ」をよくみかけます。ベスパだけでなく、この手のスクーター(こちらではモペットと呼んだりもしますが)を目にすることが多くなりました。オートバイ好きな私は、モペットに限らず通ったり駐輪してある二輪車を必ずチェックして、それが自分の好みなのかどうかを判断している癖があります。
このベスパはもちろん好きなカテゴリーです。丸いライトをたくさん装着したモッズ・ファッションに遭遇ししびれた時からベスパファンで、日本にいた頃、とっても仲の良かった人が黒いベスパを持っていて一緒に乗ったりしたことを思い出したりもします。今頃、あのベスパはどこにあるのかな?それはそうとこの黒いベスパ。かなりしっくりまとまっています。ブラックボディに大き目のウィンドシールド、ツートンのソファ、シルバートリム、丸い目とミラー等々、そのままミニチュアにして部屋において置きたいと思いました。
チャイナタウンの路地に、しかもかなり汚いビルの脇にひっそりと置かれいたのですが、多分そのビルの中は撮影スタジオらしき模様で、フラッシュの光が外にもれたりしてました。きっとこのベスパはそこに居る人のものなんだろうな。と、オーナーのこだわり感もうかがえます。そして極めつけは、サドル下の「アップル」ロゴです。レトロ風味のベスパに今をときめくアップルですからね。久々に全体のバランスがとっても気に入った一台のベスパでした。そして、やっぱり僕もオートバイが欲しくなりました。
April 22, 2008
Happy Earth Day!?
今朝会社に着くと、受付の女性から"Happy Earth Day!"と言われました。朝一で寝ぼけていたのか、しっかり聞き取れず"Who's birthday, me or you?"などととんちんかんなコトを言い返したら、"NO, EARTH DAY!"と言われました。そうか、今日は Earth Dayなんだ。と朝テレビで言っていたことを思い出したわけです。
さて、このEarth Day。ニューヨーク15年になりますが、今年初めて聞きました。Wikipediaで調べてみると、こんなことが書かれてました。さかのぼれば1969年に4月22日をEarth Dayとして決めていたようですね。写真は、僕のランチ場所となっているWhole Foodsにて、Earth Dayを記念し再生生地の袋を無料で配っていたのでもらったものです。
つい先日のブログでも書いたのですが、ここ最近のニューヨーク、アメリカの「グリーン」ブームの勢いはかなりのものです。停滞気味の経済の真の活性剤としてなのか、はたまた真剣にここの国民が環境を考えているのか、僕には両方とも眉唾にしか思えないのですが、こうして「イベント化」することは本当に上手な人達なんだということはクリアです。市民生活の根底から発想があり普通にこなしている欧州や日本に比べ、本質はさておき「ブランディング=記号化」することから着手する国民なんだよな。と再認識しました。ちなみに、"How old is she?"という質問を受付の女性にしてみましたが、答えは"Very Old"でした。
April 18, 2008
マッハGoGoGo
来月8日に"Speed Racer"が公開されます。上映日に向けて、最近テレビなどで多くのパブリシティを見かけてます。30秒のテレビコマーシャルに加え、番組内での紹介等々、落ち込み気味と言われている米国映画業界の必死な様子が伺えます。
僕がニューヨークに来て間もない頃、友人の家のパーティーに招待された際、そのトイレに張ってあった一枚のポスターが「Speed Racer」でした。まだ慣れない英語で、これは日本で「マッハGoGoGo」というタイトルで有名なアニメーションだった。と友人に伝え、迷惑にも歌まで歌ったことを覚えてます。米国ではSpeed Racerというタイトルで人気だったとも教えてくれました。
と、僕にとっては大好きで自慢だった日本製アニメーションが、3Dを駆使した新マッハGoGoGoとして役者とCGが演じるようです。僕の中ではミフネはミフネだし、覆面レーサーも漫画のままなのですが、この2008年米国版では全く別のものになってしまうような気がしてます。
この映画だけに限らず、最近の映画は3Dを駆使したモノが主流となりつつあります。これはこれで映画そのものをつまらなくしているのではないか?という疑問はあるのです。今まで経験したことのない空間や物体を表現するには、確かに3Dグラフィックスの方が便利だし精度も高いでしょう。ただ、あまりに使いすぎることで、「人間」や「現実」から乖離してしまう状態。これが続くと興味も薄まってしまう。ということが最近の僕の思いです。という理由もあり、新Speed Racerはきっと見に行かないと思います。
April 14, 2008
グリーン
Recessionへ突入か?と言われている米国経済ですが、さながらバブル期を思わせる賑わいがあるのが「グリーン」セクターです。この「グリーン」。様々な捉え方がありますが、一般的には「環境に配慮した装置やサービスそのものから、こうした考え方一般」として考えられてます。先週、ボストンにてベンチャーキャピタル達が集うイベントに参加してきました。そこでも、この分野はかなりアツい勢いで、巨額の資本が「グリーン」周りのベンチャー企業に投下されていることがわかりました。
写真はニューヨークの地下鉄のゴミ箱です。ここでも、グリーンを意識したステッカーが貼られています。やはり、バブルなんでしょうね。
このブログでも過去取り上げたと思うのですが、こうした米国の状況に僕は首を傾げざるを得ないのです。確かに、巨額のVCマネーがこのセクターに動いていて、GEなどの大手企業もここぞとばかり「グリーン」を提唱しています。ところが、実際の米国生活者の理解度や実践力はかなり低いです。あくまで環境大国の欧州や日本との比較論なのですが、米国産業界のバブル状況と生活者の意識レベルとの乖離がはなはだしいことを指摘する人が少ないのです。
トイレに必ず設置されている手を拭くための紙、栓をしっかりしめないジムのシャワー室、食べ物や飲み物の残りと一緒に捨てる紙容器等々、生活レベルでの改善点は数え切れないくらいあります。こうした小さなことを見ずして、胸をはって「グリーン」と言えるのか。と思う毎日です。
April 11, 2008
ニューヨーク市は広い
4月に入り、ようやく冬から抜け出た感じがしてきました。今日は陽気にめぐまれたため、借りていた通信機器を店に返すために、地下鉄に乗って遠出をしてきました。写真がその駅です。
地下鉄でいうとLトレインのブルックリン側終点の1駅手前です。以前、ブルックリンに住んでいた時期にこのLトレインはよく利用しましたが、住んでいた場所がマンハッタンを越えて一つ目のBedford Ave駅だったので、ここまで深くLとレインに乗ることははじめての経験でした。
駅をおりてみると、空き地があったり、道がやたら広かったり、歩いている人達はまばらだったりと、全くの別世界で、ここもニューヨーク市なのか?と錯覚するような不思議な土地でした。ニューヨークに住み始めて15年。地下鉄は毎日乗っているのですが、降りたことのない駅は多分全体の8割くらいあるかもしれません。マンハッタンに住み、職場もマンハッタンの場合、よほどのことがない限り地下鉄で島の外に出ることはありません。また、ブルックリンに住んでいたといっても、写真のブルックリンと住んでいた場所では全く様相が異なります。
と、不慣れな路地を歩きつつ、15年住んでいてもやはりマイノリティなんだな。と自然と納得した時間でした。
April 02, 2008
ボストンの地下鉄
出張でボストンに来ています。ボストンには頻繁に訪れるのですが、いつもはタクシーでの移動が多く、今回のように地下鉄を多用するのは始めてかもしれません。住人ではないので、ほぼ観光客気分で地下鉄を利用しているのですが、こちらでは「T」と呼ばれているようです。
今回は赤い路線を中心に使うのですが、ニューヨークの地下鉄と比較してよいことだらけです。まずは、駅がきれいな点。あくまでも比較論なのですが、ニューヨークは汚すぎます。価格が安い点。今回は1週間のパスを購入したのですが、15ドルです。確かニューヨークでは最近値上げしており、もっと高いはずです。最後に、カスタマーサービスに優れていた点です。
仕事の関係上夜遅くなった場合でも地下鉄は走っているのか知りたかったのです。ニューヨークの地下鉄は24時間運行しているので、そうであれば遅くても利用できると思ったのです。駅にはスタッフがいなかったのですが、サービス用のインターフォンがあり、だめもとでボタンを押すと、すぐ返事。質問をすると丁寧な英語で返答されました。うーむ。これが普通の姿なんだな。ニューヨークはなんでいつも攻撃的なのだろう。と思いつつ、夜中まで運行しないことがしっかりと確認できました。
March 25, 2008
100話達成 - 再び地下鉄
こんにちは。このポストで開始から100話目となりました。最近少々ペースが遅くなってきたのですが、まだまだ続けていくつもりでいますので、あきらめずおつきあいください!
記念すべき100話目として面白そうな話題を探してみたのですが、なかなか遭遇することができず、ようやく今日、日々利用する地下鉄構内で遭遇しました。改札手前の一角でテレビカメラや照明を抱えた数十人の集団を見ました。最近再び値上げのあった地下鉄の緊急プレスカンファレンスかと思いきや、若干その趣はことなってました。
Straphangersという組織(多分NPOでしょう)による、「地下鉄路線別きれい度調査結果発表」というわけでした。写真右側のイーゼルボード上にて、各路線のきれい度調査結果が表示されています。そして、プレスや僕のような野次馬から各種質疑応答をしているシーンでした。
このブログの前半でも取り上げたように、普段から文句の多いニューヨークの地下鉄。最近では再び値上げを実施しつつも、サービスは悪化していくという、全くの負の循環に陥っています。Straphangersのサイトをじっくり読めば、その中身の充実さにあっぱれと思うと同時に、これだけ充実したオンブズマン団体からの報告やその他の苦情を受けつつも、全く無視し続けるMTA(地下鉄運営の組織)にはもう何も期待しないレベルに達してます。
景気の後退、長引く戦争、上昇し続ける石油価格等々、かなり住みにくくなってきているニューヨークです。食料品の値上げは目に見えてわかりやすいのですが、電気・ガスや地下鉄などの公共料金もじりじり値上げしています。100回目記念のテーマとしては、単なる地下鉄問題にとどまらず、Recessionに関しても真剣に考えないといけないだろうと思いました。
March 14, 2008
悪趣味
今週から夏時間に変わり、夕方も明るく気分は良いです。が、寒さはしぶとく続いてます。久々にタイムズスクェア辺りを歩いていたら、写真のようなラップバスと遭遇しました。「悪趣味」な広告クリエィティブを久々に見たため、思わず写真を撮りました。
これは、Showtimeという映画やドラマ専門のケーブル放送局にて放映される番組の宣伝です。Showtimeは前述したHBOと同様でケーブル専門放送局で、かつプレミアのカテゴリーに属します。つまり、この放送局の番組を見るためには月額料金を追加で払う必要があります。僕にとっては、Tivoを駆使したとしても視聴する時間には限界があるため、これら映画チャンネルに追加料金は払ってないため、この番組は見れません。
このショーそのものは、英国生まれでマルチタレントのTraceyが担当して有名となっている番組なので、こちらでは知名度もあるはずです。ところが、そうしたバックグラウンドをあまり知らずにこの「絵」だけ見るとちょっとな。と思わざるを得ないでしょう。選挙のある年ですし、すでに選挙関係ではいろいろなネタが出始めているこのご時世、まぁ仕方がないことなのでしょうか。
このShowtimeという放送局。個人的には好感があります。1年ほど前に、この放送局の社長の講演を聞きました。講演終了後にトイレで用を足している最中に隣り合わせた僕は、ぶしつけにも講演の内容に関して質問をしました。そんな状況の中でも快く答えてくれ、お互い無事用を足し、手を洗い、トイレの外まで一緒に歩いて質問に答えてくれた放送局の社長に器の大きさを感じたのです。
March 02, 2008
不思議な鉄骨
春一番が吹き荒れていた東京を後にして、ニューヨークに帰ってきました。こちらはまだ雪が降ったりとかなり寒く、春の足音は程遠く感じています。
肌寒い中、久々にSOHOを散歩してみました。9/11以降ニューヨーク全般に見られる光景として、ビルの建て替えがあります。僕が来た15年前はまだまだレンガ造りの建物が主流だったこの島も、最近では東京さながらのガラス張りやSleekな近代建築の高層ビルが多く見受けられます。経済の発展や合理性という点で、こうした近代建築の台頭は認めざるを得ないのですが、マンハッタンの特徴の一つでもあったBrownstoneのビル群が少なくなっていくのは残念です。
SOHOももちろんそうした区域の一つです。かろうじて高さ制限は守られているものの、レンガのビルを壊し、最新型の「クール」なものへと変遷している地域の一つでもあります。そんな中、写真のビルと鉄骨を発見しました。さて、これはいったい何を意味しているのでしょうか?以前テーマとしたグラフィティのことではなく、しっかりと隣のビルを支えている鉄骨の意味です。多分、角のスペースは最近整地した場所であり、これから新しいビルを建てると思われます。でも、なぜ隣のれんがのビルを鉄骨で支えているのでしょうか?トマソンっぽい話になってしまいましたが、わからないのも少々気持ちが悪いので、読者の中でどなたか建築関係の方がいたら教えてもらえますか?
と、時折わからないことに遭遇するニューヨークは、やっぱり魅力があります。と同時に、寒くても恐れず外に出ることで、こうした発見があるのでしょう。
February 20, 2008
日本で見たもの
しばらく出張などが続き、忙しさに甘えつつ、ポストすることができませんでした。今も出張中でして、東京にいます。東京は思ったよりも寒く、持参した着替えでは寒さ対策が万全ではなかったです。ただ、昼間は暖かく、快晴が続き、仕事の忙しささえ忘れれば気持ちのいい滞在です。
写真のお店。なかなか立派な店構えです。これは埼玉県は川越市にあるお店です。昨年、学生時代の友人が急逝し、そのお墓参りの途中に川越に途中下車し、街を散策しました。川越は僕は初体験でしたが、小京都と言われているだけあって、街の一角に旧市外が存在してました。写真のような武家屋敷やレンガ建築などの古い建造物が残っており、東京郊外にありながら、独特の雰囲気がありました。
欧州でも、こうした旧市街区域を意識的かつ積極的に残している大都市を多くみかけました。残念ながら東京では最近すっかりみられなくなったのですが、ここで発見することができ、気持ちがほっとしたのは当然です。地方都市は様々な問題を抱えているとは思いますが、こうしてグローバルな視点からの「特徴」を前向きに維持していく姿勢はとても重要だと思ってます。日本に来る機会は数多くはないのですが、できればこうした旧市街を探索する時間を作っていきたいですね。
February 02, 2008
Vitamin Water
日本と同様、米国広告業界でも「飲料カテゴリー」は活発です。そもそもCokeやPepsiは米国オリジナルですから、当然と言えば当然です。そんな中、巨額な広告費を投下せず、地道にその販売数を増やしているのが写真のVitamin Waterだと思ってます。
僕はこのVitamin Waterにすっかりはまっており、冷蔵庫には欠かせないモノとなってます。僕がニューヨークに住み始めた頃にはなかったこの飲料。Webサイトを見ると1996年に設立された会社のようです。(正直、このWebサイトはあまり好きになれないのですが。。。)なぜ好んでしまったか。と理由を考えてみると、決して甘すぎず、あきのこない味も大事ですが、「もしかしたら健康的?」と思わせるブランディングにすっかりはめられているからだと思います。
Vitamin Waterなどという名前、Diet Cokeと同様に「あっぱれネーミング」でしょう。Vitaminを補充するのであれば、サプリメントを水で飲むのが最も効果的かつ健康的でしょう。すっきりとしたボトルのデザインと、このネーミングによって、のどが渇いたときに、Cokeは健康的でないから嫌で、水だと味気ない、でも健康にプラスがいいという僕のような典型的な「お気楽健康志向派」にとってまさにぴったりの飲料なのでしょう。
マス媒体ではほとんど見かけないこの飲料の広告です。が、街角で見かけた配送用トラックには見事なデザインがなされてました。飲料のようなカテゴリーにとって、ブランディングは生命線です。僕のような消費者をすっかり味方とし、設立10年で成功を収めたこのブランドと今後も付き合い続けていくことになるでしょう。
January 29, 2008
大統領選挙
アムステルダムから帰米後、少々忙しくブログが更新できませんでした。今日からまたスタートします。週末のユニオンスクェアの光景ですが、見事に大統領選挙の年をリマインドさせるものでした。どこからともなくDemocrat(民主党)の2大候補の集団が集まり、それぞれの候補のプラカードを掲げて、2つのグループが候補者の名前をコールしていました。写真手前はオバマ・グループ。後方遠くがクリントン・グループです。
僕は選挙や政治の専門家ではないため、「正しい」コメントはできないのですが、大統領選挙はメディアが大きく関わり、巨額の金額が様々な分野で動くことは周知の事実です。ここ数回の大統領選挙を見ていると、選挙区を回り続ける従来型、テレビメディアを駆使したキャンペーンという王道に加え、インターネット、ブログなどを利用したニューメディアも幅広く使われていることも事実です。今回はCNNとYoutubeのタイアップによる、公聴会も新しい取り組みでした。
専門的なコメントはお任せするとして、僕にとっての今回の大統領選挙は、11月の最終的な大統領選挙よりも、Democratの代表がどちらになるかという方に興味があります。ObamaかClintonか、まさに最後の最後までわからない状況にあるといえます。多分、2月5日(火)の結果でどちらになるのかは予想がつくのですが、その日の盛り上がりが今から楽しみです。個人的には今の大統領さえ終わってくれれば、僕にとってはOでもCでもどちらでも構わないので、どちらになっても前回の大統領選のような脱力感はないとは思ってます。2月5日は出張でボストンにいる予定ですが、そちらのローカル報道の状況も楽しみです。
January 16, 2008
アムステルダム - 2
アムステルダム滞在も今日で最後。明日の飛行機でニューヨークに帰るのですが、欧州に来ていつも経験する「帰りたくない病」はここアムステルダムでも発症してます。
カンファレンスでは、欧州を中心に数多くの国の人達と話しました。国名をあげれば、英国、オランダ、フランス、ドイツ、イスラエル、スペイン、南アフリカ、そしてアメリカなどです。皆普通に英語を話し、普通に仕事の話ができるこの環境はとても刺激的でした。アメリカにいると、自国で何でもできそのまま完結してしまうため、自分のことを中心にしか考えない発想が根底にあります。ところが、ここ欧州では、自国もしくは自分の地域が中心ではあるものの、それ以外の地域への関心やリレーションは当然のように扱う「血」を感じました。欧州に長く滞在されている方からすれば、異なる意識/見識があると思います。が、日本とニューヨークに長い僕にとっては、新鮮かつうらやましい環境だと素直に感じた次第です。
とはいえ、気候としては、アムステルダムは肌寒く、暗く、雨がちな気候で少々Depressingな感じでした。今日の午前中に太陽が出たときはとてもうれしく思い、やはり太陽の力はどこでも大きいなと思ったわけです。このアムステルダム。小さな街ですが、とても好感が持てた理由のひとつが、「自転車大活躍の街」だからでしょう。磐田で育った僕は自転車は必需品でした。運転なら負けないし、小学校の頃には「自転車模範運転競技会」の学校代表になったほどですから。ここでは、写真のように自転車が庶民の足になってます。若者からビジネスマン/ウーマン、親子含め、たくさんの人達が自転車を有効に利用し、道路にも自転車専用レーンがあり、しっかりとworkしています。「ブームをちゃっかり利用し自分の名声を高めたよね、ゴアさん」なんて、思いもしないぐらい普通に自転車を利用している人達がとてもエラいと思います。
January 14, 2008
オランダでの発見
年明け早々、オランダはアムステルダムに来ました。ニューヨークより若干肌寒い気候です。ここでは、デジタル・コンテンツの配信に関するカンファレンスに参加することが主目的です。到着後、早速街を散歩すると、予想通りいろいろな発見がありました。
運河を中心とした道路や建物の設計構造。トラムを主役とするマス・トランジットと活躍する自転車。高さ制限が確実にありそうな市街地の開発。とても丁寧な人たち。そして、ほぼどこでも英語が通じ、話す英語もとてもきれい。などが印象的で落ち着きのある街です。一方、マクドナルドやバーガーキングなどの米系ブランドも進出しており、それら原色の看板は妙に浮いていて、嫌悪感さえ感じさせます。
さて、写真の乗り物ですが、散歩中時折みかけた「ミニカー」です。日本の軽自動車よりも確実に小さく、Smartに比べてチープ感がかなり高い4輪車で、僕にとってはとても気になる存在でした。2シーターの軽そうな車体で、エンジンの音は原付もしくは125CCクラスの2ストロークっぽい感じです。ホテルに帰った後、早速調べてみると、このようなWebサイトがありました。オランダ語はわからないのですが、Web翻訳を頼りにいろいろと翻訳してみると、この車を乗るには免許証は必要がないようです。
さらに、車椅子の収納を簡単にしたモデルや電気自動車も開発されており、さすが欧州だ。と改めて思った次第です。値段はベーシックトリムで1万ユーロを超えていて、これも驚きでした。つまり、日本円で150万円は超える価格ですから。果たしてこの車の価格150万円は妥当なのか、それともユーロが高すぎるせいなのか、製品としては賞賛に値するだけに、値段の高さがちょっと残念です。価格はともあれ、どなたかこのCantに乗ったことがあればその感想など教えてください。
January 08, 2008
2008年です
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。皆さんの年末年始はいかがでしたか?僕は例年通り静岡に帰省し、初詣に出かけ、同級生達と昔話から仕事や世の中の話題まで、楽しい時間を過ごしてきました。小中高時代のやんちゃな遊びや冒険など、今考えればくだらないことを、友達と一緒に経験してきたことは宝物ですね。
ニューヨークの最近はとても暖かく、今日などは半袖でもおかしくない程の気温でした。普通では寒さで凍えるこの時期に、こうした陽気にWelcomeされると、当然街を歩きたくなります。そこで発見したのがこのトラック。ご存知UPSの宅配トラックです。以前、Fresh Directという食料品の宅配サービスを取り上げました。ニューヨークでは自転車で快走しているメッセンジャーから、バン、そしてこうしたUPSなどの宅配トラックがとても忙しく動いています。それゆえ、駐車違反の可能性も高く、FedexやUPSのトラックが切符を切られている姿はよく見かけます。
さて、この写真。赤いコーンがUPSトラックにしっかりと鎖で結ばれています。この意味するところはいったい何なのでしょうか?こうすることで、駐車違反を免れようとしているのか、それともドライバーの趣味でただ単にこうしたポーズをとっているのか。正直わかりませんでした。ドライバーも荷物の出し入れに忙しそう質問する隙を与えてくれなかったので、あえて黙って写真だけ撮った次第です。
amazon.comのヘビーユーザーである僕にとって、切符云々はどうでもよく、自分の購入した商品がしっかり届けられるかだけが問題です。UPSでは過去かなり苦労させられました。最近はよくなってきたのですが、やはりFEDEXに比べればその信頼性は低いでしょう。2008年もオンライン全般におけるビジネスは拡大傾向にあります。コマース分野もその拡大に貢献しているわけで、こうしたロジスティックスもその業界成長に貢献しているわけです。今年も去年以上にオンラインショッピングをする僕にとっては、この茶色のトラックにお世話になるわけで、それゆえ期待もしたい。ということで2008年のはじまりとさせてください。
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