January 25, 2007

足場に注意!


高いビルや古いビルがひしめき合うマンハッタンでは、Scaffoldingと呼ばれる「足場」がいたるところに見られます。煉瓦の外壁の修復やビル全体のメンテナンスなどの作業に必須となるからです。通りを歩けば、この足場の下をくぐる機会は必ずあります。

友人からは、「この下を通っていたら上の板が外れて落ちてきて危なかった」、「ペンキが降ってきて洋服を汚された」といったような迷惑ごと、時には訴訟問題にまで発展しそうな被害を受けた話をたまに聞く、マンハッタンに住み、働く人にとっては厄介者の感もあります。

しかしこの「悪者な足場」。若干目線を変えれば、立派なビルボードとしてマネタイズされるのが当然と解釈されているのが昨今のニューヨーク、もしくは米国OOH広告事情と言えます。ビルの建設やメンテが終了すれば、自動的に撤去されるため期限も決めやすく、視線に近い分アイボールを捉えやすい。媒体としては扱いやすい部類に入るのでしょう。

写真はダウンタウンのPuma Store(Sohoの次にオープンされた2件目)です。開店したものの、ビルのメンテナンスで足場が組まれたため、目立たせるよう店舗の存在をビビッドな赤色で表しています。こうした「広告足場」をマンハッタンではたくさん見ることができます。しかし最近、調子に乗りすぎた広告主(代理店)が、交通信号の部分まで張り出している足場に広告を展開し、その結果信号機が見難くなったということで交通法違反として罰金+撤去を命じられたケースも出てしまいました。何でもござれのニューヨークですが、調子に乗りすぎはご法度なのですね。

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