September 30, 2009

ルイヴィトン


高級ブランドには縁も興味もない僕ですが、さすがにルイヴィトンというブランドは知っていて、あの有名なパターンは見ればわかります。(本物か偽者かを見極めることなどできないですが)ここニューヨークでは、有名ブランドの店はたくさんありますが、街を歩いているような一般の人が有名ブランドのアイテムを身に着けている確率はかなり低いと思います。ブランドで自分を表現しようという意識はゼロに近く、そこは僕も気に入っている点です。

そんな中、ソーホーを歩いていたら写真のオートバイを発見しました。本体はカワサキの水冷4気筒、通称Ninjaです。ヨシムラの集合管にも目を惹かれましたが、それ以上に驚いたのが、シートです。なんと「ルイヴィトン」ではないですか。世の中にミスマッチというのは多くありますが、日本製オートバイ、しかもレーサータイプに、フランス高級ブランドのシート。というびっくりの組み合わせに意表をつかれたわけです。

ハーレーのシートを、特製リベットや刻印などによってカスタムメイドしている事例は多々見てきた僕ですが、さすがにヴィトンのシートは初めてだし、それがNinjaとは。さすがニューヨーク、何があっても不思議ではないですね。でも、このオーナーがどんな気持ちでこの不思議な組み合わせに至ったか、とても興味があります。その場に居合わせたら質問していたのに、残念でした。

September 25, 2009

アテンション 2


バスねたをもう一つ紹介します。コントラストが見にくい写真ではありますが、これはニューヨークの公共バスにつけられた電飾ビルボード広告です。iPhoneのカメラの性能が悪いので、かなり見にくいのですが、実際もほぼ同じような見え方になります。

つまりとても眩しい。ということですね。普通のようにバス停で待っていて、この電飾を装備したバスが来るとその明るさですぐわかります。乗降口の近くにビルボードが掛けられているため、乗車時には列に並んでいた客が一斉に眩しがります。眩しすぎて列からではビルボードの広告内容が全くわからず、正直早く車内に入って目を落ち着けたくなるわけです。

ただこの眩しさは、バスに乗り降りする時と、近くでバスが信号待ちしているときだけに限られ、通常の走行中に遠くから見る分には明るくてしっかりとメッセージを伝えてはいます。これも別の意味でのアテンションとも考えていいかもしれません。冗談はさておき、果たしてこんな眩しい電飾にする意味があるのか?一方でこのバスは「hybrid-electric bus」と言われており、タービンディーゼルと電気によるハイブリッドで環境を意識しているらしいです。

September 22, 2009

アテンション


日本が「シルバーウィーク」というちょっと驚いた名前の連休の間、こちらニューヨークでは「Advertising Week」という毎年恒例、広告業界の大小様々なセッションがニューヨークで行われ、広告関係者が世界中から集まる週間でもあります。

僕もそれなりにセッションに顔を出しています。今日ちょっと記憶に残ったのが、R/GAというクリエイティブでは比較的有名なインタラクティブエージェンシーのクリエイティブの巨匠2名が話したことです。広告業界はかなり複雑な状況にシフトしつつあり、従来のマス広告からインターネットやSNSを多用したコミュニケーション/エンゲージメントプレースメントへと変わっていく過渡期にあります。

R/GA社では、その過渡期に自分達のサービスをわかりやすい大きな2つの種類にカテゴライズしているようです。それが「キャンペーン」と「プラットフォーム」です。「キャンペーン」は従来の広告会社が得意としていた「アテンション」を誘引するアプローチ。一方「プラットフォーム」では「リレーション」を軸に置いたプレースメントとのことです。クライアントによって、そのどちらかだったり、両方の配分が変わったりとしているとのこと。この言い方は、かなりわかり易いな。と久々に気持ちよく聞けた次第です。

そのセッションを終え、外に出ていきなり目に入ったのが、写真のバスでした。ニューヨークでは有名な2階建ての観光バスですが、見事なD&G(今回はCosmeticsのようですが)のラップバスです。このビジュアルはさすがに目に刺さりました。近くにいたビル工事のワーカー達も一斉に騒いでいた次第です。これこそ、「アテンション」部分を180%振り切っている事例なのでしょう。と、即座に復習できたのもニューヨークならではですね。

September 18, 2009

クルーズ パーティー


昨晩は前職の同僚から招待された、マンハッタン洋上パーティーに参加してきました。彼は、データ分析の会社を立ち上げ、インタラクティブエージェンシーを顧客としたビジネスにて成功しており、時折会っては情報交換などをしている仲で、今回もその経緯で招待されたわけです。

East River側にて午後6時に出発するこのクルーズは、3時間かけて島の南端から西側のHudson Riverまで回り自由の女神に近づいてEast Riverに戻るというコースでした。その途中、アルコール類は飲み放題、立食からバッフェ形式のテーブルディナーという内容にて、約60名程度が2階建ての船に乗ってのことでした。

マンハッタン島を回るクルーズは観光用に種々あって、僕も来た当時に一度だけ付き合いで乗ったことがあり、それ以来でそれなりに楽しめました。15年前のことはほとんど覚えていないのですが、船からマンハッタン島を見て、「昔この辺に住んでいたなぁ」とか「あっ、外からみるとこういう景色だったんだ」などと新しい発見があったりするものだな。と、夜風を浴びながら、初対面の招待客らと仕事の話などで楽しんでいました。が、お酒も進みトイレに行くと、そこはまた別世界でした。そうなんです「船酔い」チームがうつろな目をしながら行列をなしているわけですね。トイレは男性用と女性用とそれぞれ一つしかなく、男性も女性も「seasick」になった人達はかなりつらかったはずです。話しかけても、意識朦朧でマンハッタンのきれいな夜景どころではない状態の人達が多分2割はいたのでは?と思います。

クルーズパーティーは、気持ちがいいイベントだし、逃げ場のない船で時間を共有するため、知り合いを作る意味では効果的でしょう。ただ、こうして辛い人達もかならず出てくるため、気をつけないといけないでしょう。たまたま僕は船には強い方なので助かったのですが、揺れがもっとひどかったらかなり悲惨なパーティーになる可能性もありますね。まぁ、2割がぼろぼろになって、それがクライアントであっても、あまり後を引かないってのもアメリカらしいな。と思います。

September 11, 2009

見つめなおす日


今日は9月11日。8年前のこの日のことは、皆それぞれの記憶があると思います。僕も、普通のニューヨーカーと変わらず、普通に朝を向かえ、歯を磨き、家を出て、地下鉄に乗ろうとしました。そこで、ビルが燃えていることに気がつき。。。と、その日の出来事は朝から晩まで、今でもしっかりと覚えています。ひたすら青空がきれいだったのも印象的です。8年後の今日。空はどんよりしていて、9月にしては肌寒く、当時とは正反対の天気です。

この8年間を振り返ってみると、個人的には、コトの大きさは様々ですが、いいこと悪いこと様々あったような気がします。社会全体としては、経済的には世界的な不況の真っ只中ですし、あまりいい方向とは言えないのでしょう。と、少々暗い話にはなってしまいますが、唯一言える事は、こうして健康に生活できているコトには感謝すべき。なのです。8年前のこの日に、突然の犠牲になってしまった方も多くいます。また、日常の生活の中でも、交通事故などで突然の不幸に陥るケースも多々あります。

時々体のどこかが痛くなったり、仕事で嫌なことがあったり、大事にしていたカバンが壊れたりしても、こうして普通にブログなど書いていることができること自体、喜ばしいことなんですね。反省のない米国ではこの日を Patriot Dayなどという騒々しい名前をつけていますが、僕にとっては、自分を見つめなおし、今元気なことに感謝するような日になっています。

September 03, 2009

久々のオートバイ


9月に入りました。ニューヨークは、朝晩は肌寒いぐらいになってきましたが、晴れの日が続いて気持ちがいいです。毎日がまさに散歩日和となってます。そんなわけで、先日ふらふらとノリータ辺りを歩いていたら、写真のシーンに遭遇しました。

オートバイ好きの僕にとってはとても貴重な一瞬で、思わず写真を撮ってしまいました。この3台のモペット、デザインがそれぞれ異なっているのですが、オーストリアのPuchというメーカーのものです。モペットと言えば、先にも取り上げたべスパが有名ですが、この稀なPuchを同時に3台見ることができるとは。。。ラッキーですし、見れば見るほどデザインが気に入る代物です。

左のシルバータンクのレーサー仕様も味がありますが、真ん中の足置きがついた自転車のようなフレームもなかなかのものです。場所柄、欧州のしゃれた人が多いノリータなので、こうしたシーンに遭遇したのでしょう。背景のシャッター画も、ちょっとしたアートですね。見ているうちに、何だか欲しくなってきました。