May 29, 2008

ドイツから学ぶ


短い休暇を利用して、ドイツに行ってきました。フランクフルトを中心とした南東地域に車で移動した旅行は、大小さまざまな発見がありとても充実した休暇でした。

写真は、国境側アルプス山脈に程近い、田舎街でのスーパーのシーンです。この機械は、缶やペットボトルの収集用装置でした。ゴミとなったペットボトルや缶を処理する仕組みで、スーパー内の一角に設置されていました。ドイツ語が全くわからない僕には推測するしかないのですが、ペットボトルを挿入した後、何らかのカードを出し入れしていたので、多分ポイントがたまる仕組みになっているような気がします。

感心したのは、スーパーの中のこの設備、普通の人が全く普通に利用している点です。最近の日本の事情はわからないのですが、ここ米国(とくにニューヨーク)ではこの手の設備を利用するのはほぼ間違いなくホームレスです。彼/彼女らは日々ゴミ箱の中から空き缶やペットボトルを集め、大きなビニール袋を引きずりながらスーパーに来て現金を得ます。これはこれで「エコロジカル」な分業性と思いますが、やはり何かずれています。

多分日本でも同様なのだろうと思いつつ、こうして人々の生活の中にしっかりと環境意識が埋め込まれている国民(ドイツを中心とした欧州や日本ももちろん)は、ここ米国のようにお祭りごとのように「Green」などと大騒ぎしないのだろうな。と思います。スーパーのこの設備だけでなく、ドイツの街、公園、道路など、公共施設ではほとんどゴミを見かけませんでした。これも、人々の高い意識の現われなのでしょうか。学ぶことはとても多いですね。

May 21, 2008

Amazon Kindle


26日のメモリアルデイが近づいてきたというのに、ニューヨークは肌寒い日が続いています。通常この初夏の時期は、とても気持ちが良くて外を歩きたくなるのですが、今年は雨が多く寒いのです。

そんな中、通勤途中であの「Amazon.com Kindle(詳細)」を利用している人を発見しました。昨年鳴り物入りで登場した、この新しいブックリーダー。さほど購入希望者は多いとは思わないのですが、供給が追いつかず、待たされ続けたユーザーがたくさんいると聞いてます。ユーザー数が多いのか、単に生産が遅れているのかその真相はわからないのですが、市場はこの製品に対して結構辛口です。

本体は400ドル。ダウンロード可能な書籍タイトルは12万種類を超えるようです。WiFi接続にて好きなときに好きな書籍を有料にてダウンロードするモデルを採用しています。僕自身、このデバイスには仕事柄一応興味があったのですが、購入するつもりもなく、遠目で眺めていた状況でした。400ドルというちょっと高めの値段設定もあまり気に入らず、それよりも、「本を読む行為」の本を紙からデジタルに置き換えることで、「本を読むエクスペリエンス」が向上するのか?という命題の答えが今のところ「No」だからです。

メリット面も理解できます。その中には、資源問題などの真っ当な理由もありますが、やはり流通コスト面のメリットが大きいのでしょう。そのメリットはあくまでも生産者が享受するもので実際に購買するユーザーまでEnjoyできない限り難しいのではないでしょうか?それゆえ、「エクスペリエンス」という課題は重要であり、今まで以上に商品開発の最重要課題の一つと言えるでしょう。

May 16, 2008

リーバイス


今週はマーケティング関係のイベントがニューヨークであり、忙しかったです。その中で、テレビやインターネット、屋外などを統合させたマルチ・チャネル型のマーケティング事例の紹介があり、その一つでLevi'sがなかなか良かったです。

事例そのものは、ケーブル放送局のBravoチャンネルの番組へのプロダクト・プレースメントに加え、番組企画そのものからLevi'sブランドのPR含めたテレビコンテンツの制作。オンラインでのキャンペーン。YouTube利用などのバズ関係。そして、屋外のイベント含めた複数コンタクトポイントにおけるジーンズのキャンペーンでした。特別目新しいわけではないのですが、設計し、実施し、そして効果測定と次のプランへのインサイトにつなげる。というサイクルをしっかりとこなしている例はとても見ごたえがありました。

この手の大規模な企画キャンペーンは、時間とコストがかかるので、そんなに多くは見られないのですが、最近ではインターネットを様々な側面で利用し、充実したデジタルチャネルを駆使していろいろなアイデアが求められる時代となっています。Levi'sの事例ではモバイルとの連動も紹介され、SMSメッセージを送ると15%オフのクーポンがその場で印刷可能な仕組みも展示していました。

そのカンファレンスから移動途中、タイムズスクェアのど真ん中で次なるLevi'sの屋外イベント設営中の場に出会いました(写真)。早速次なるテーマでキャンペーンが組まれているのでしょう。と、その横を通りつつ、久々に501でも買おうかな。と財布にしまったクーポンを思い出しながら感じました。

May 07, 2008

Vitamin Water in ボストン


出張でボストンに来ています。今回はボストンでも好きなエリアのBack Bayに宿泊してまして、到着後空いた時間を見計らって街を散策しました。Newbury Streetはニューヨークで言えばブルックリンにあるようなビクトリア調のブラウンストーンのビルが多く見られ、ブルックリンと異なるところはその1階がレストランやブティックになっている点です。花粉症に悩まされながらも春の陽気の中、この通りを散歩しました。

ただの散歩ではつまらないので、ヤンキースの帽子をかぶることにしました。そうすると、ボストンでは様々な反応があるので結構面白いのです。早速通行人からブーイングされたり、店員から「あんたには売らない」などなど、予定の範囲内でのレスポンスがあります。僕も面白半分でけんかを売っているつもりなので、その都度We ARE No1などとさかなでするような反応をしたりして楽しみます。

そして、Exeter Stとの交差点にくると、そこにはNikeショップがありました。お店はニューヨークにもあるので全く興味がないのですが、なんと僕の好きな Vitamin Waterのキャンペーン中でした。ちょうどのどが渇いてきたので、普通にもらおうとお姉さんに近づいたところ、後ろから大きなマイクの音量で「そこのヤンキース野郎にはあげるな!」と言われたわけです。これがかなりの音量で、僕が驚いたと同時に回りの人達も僕の方を見て笑ってます。でMCはもっとあおりたかったようで、僕の洋服(紺色のポロシャツでスラックス)の特徴などをマイクを通じて話し、「そこのヤンキースファンだけには配るな!」としつこく言ってます。でも面白かったので、相変わらず We ARE the no1などと反論しつつも、結局はVitamin Waterをもらうことができました。小さなことでもいろいろと楽しめるものですね。