July 16, 2007

ガソリンの値段と「グリーン」


夏本番になってきました。そのせいなのか、本来のテーマでもあるニューヨークにみる広告やマーケティングのテーマが若干少なくなっているような気がしています。もしくは、暑さで僕の感覚が麻痺しはじめたのでしょうか。。。

ということで、今回のテーマは高騰しているガソリン代に関してなんとなく取り上げてみようと思いました。写真は近くのガソリンスタンドです。マンハッタン内はガソリンスタンドが少なく、かつ高いのですが、個々は比較的良心的な値段ということで、タクシー運転手が多く利用しています。Lukoil社とは、ここ数年でニューヨーク界隈で急激に伸びているロシア系非メジャー石油会社です。米国でも以前はメジャー系石油会社のシェアは高かったのですが、ここ数年このような非アメリカ石油会社が急速に成長しています。専門ではないので理由は不明ですが、やはり需要供給の関係からなのでしょうか?

さて、この日のガソリンの値段はガロンあたり3ドル23セントでした。日本的に計算しなおすとリッターあたり103.4円ということです。かなり高くなりました。昔の僕の記憶では米国のガソリン代は日本の4分の1程度という記憶がありました。さらに、9/11以前でもガロンあたり1ドルを割っていた時代をよく覚えています。この国でこれだけガソリンが上がると、問題がたくさんでてきます。ニューヨーク以外は通勤で車を利用するのが一般的で、片道1時間以上の通勤時間者も少なくないです。プリウスが売れるわけですね。さらに、輸送代がかかるということで、食品その他小売品がじりじり値上げします。さらには、代替エネルギーのエタノールを生成するために多量のとうもろこしを利用するため、とうもろこし代も高騰しています。

このエタノール。今では「グリーンアメリカ」の代表アイテムとして政治家が必死にアピールしています。確かに、最近のガソリンスタンドではエタノール10%混合ガソリンを普通に見かけるようになりました。果たして、この動きは本当に正しいのでしょうか?とあるテレビ番組では、エタノールを生成するためにより多くの石油燃料を使わなければいけない。というふざけた矛盾を公表していたりします。この国は「グリーン」を本気で考えているのか、僕にはそう思えないのです。

1 comment:

Capacity said...

近いうちに、エネルギーと食糧を調達することが各国の外交上のポイントになるのではないでしょうか?
米国のガソリン価格がじりじりと上昇しているのが気味悪いです。
年金問題も大切ですが、日本の参議院選挙の争点として外交の将来も注目されて欲しいと思います。