February 05, 2007

スーパーボール


この国でこの業界にいる以上、今日はスーパーボールを話題にしなければ。といった義務感があります。個人的な興味はさほどありませんが、10年以上も前、僕がまだNYに来て間もない頃、ニューヨーク生まれの友人から「スーパーボール・パーティーするから来れば?」と誘われたのが始まりでした。夕方からその友人の自宅に集合し、ビールを片手にピザを食べ、試合前のショーまでにすっかり酔いが回り、最後まで試合を見たかどうかすら覚えていない、謎のパーティーだったってことは覚えてます。

Anyway,今年はインディアナポリスが優勝し、黒人監督が率いるチームとしては史上初というめでたいストーリー付きでした。試合結果と同時に(もしくはそれ以上)話題となるのが、その時間帯に流されるコマーシャルです。今年も常連のバドワイザーをはじめとして、飲料、車などなど多くの広告主からのコマーシャルが放映されました。

翌日のニュースでは、コマーシャルについて「好ましかった広告」、「好ましくなかった広告」などの評価が話題となります。ちなみに今年は、バドワイザーの評価が全体的に高いようです。話題性という点では、フリトレー社のDoritosが試みた素人制作コマーシャルに注目が集まりました。昨年秋から始まったこのキャンペーンでは、素人が広告を制作し、一般投票による厳しい選考会を経て最終的な勝者の広告がスーパーボールにてオンエアされるというアイデアでした。その他、GMのシボレーなども同様の試みをしてました。

CGMやCGCなどと呼ばれ、日本では消費者参加型○△という言葉が頻繁に聞かれる今日この頃、その本場米国にてついにコマーシャル界の桧舞台「スーパーボール」にたどりついたのはとても興味深いです。何せ、30秒コマーシャルの広告枠コストが約3億円。つまり1秒当たり1千万円の投資に利用してしまうという潔さですから。とはいえ同時期に、MTVなどのメディア企業がYouTubeに対して、自社のコンテンツを無断使用しているビデオを10万本以上強制削除させたというニュースもあり、この先一般消費者を取り巻く動画環境は二転三転していくのでしょう。

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