February 02, 2007

American Idol の楽しみ方


素人が自慢の歌を披露し、厳しい審査を経てメジャーデビューするという人気番組「American Idol」は、すでに6回目を迎えています。初回から現在に至るまで、番組のスタイルや審査員に全く手を加えなくとも依然として平均20パーセント程度の高視聴率を維持しているのは大変驚くべきことだと思います。

この番組は、審査員のテーブルの目立つ位置にCokeのカップを置くといった、トラディショナルな「ブランデッド・エンターテイメント(プロダクトプレースメント)」や携帯電話会社のCingular(現在AT&Tにリブランディング中)と提携し、視聴者にSMSにて勝者を投票させ、視聴者投票の結果も最終審査結果にリアルタイムに反映させるといった試みで、マディソン街の話題となっていました。

僕はこの番組は好きな部類であり楽しんでます。ライブではなくTivoにためておいたモノを後でまとめてみるのに最適なコンテンツなのでしょう。特に気に入っているのが本選に入る前の予選オーディションです。全米の数都市にて予選会を開き、そこで勝ち残った人たちがハリウッドの本選に出るしくみとなってます。合格した人、落選した人、それぞれのパフォーマンスや審査員とのやりとりを早いテンポでまとめている編集はなかなかウマいです。そして予選参加者それぞれに、開催地ならではの特色が表れている点がとても興味深いのです。

ニューヨーク大会ではさすが競争社会。あたりが強い!つまり、自己主張が激しく、落選しても審査員に食って掛かる魂。なかなか見事でした。一方、アラバマ州での予選では、不合格と言われてもあっさい笑顔でThank you!といえる人たち。英語のアクセントもここNYとは異なってます。そして、どんな地域でも共通して言えることは、歌の上手下手にかかわらず、素人一人一人の中に「個」の輝きと強さが宿っているいることでしょう。同じことを日本で行うと、皆、口を揃えて「よろしくお願いしま~す。がんばりま~す!」のオンパレードとなるのは簡単に予想できてしまいます。

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