April 12, 2007

グラフィティ


ニューヨーク名物の一つでもあるグラフィティ。果たしてこれはアートなのでしょうか?歴史をさかのぼれば、古代ギリシャ時代の壁画もグラフィティの一つとして考えられ、それは、アートでもあり歴史を語る立派な証拠としても貴重な存在です。さらに、粋なグラフィティを廃墟などで見かけると、なるほどこれもアートなんだ。と思わせられることもあるのは事実です。さらに、「ニューヨークらしさ」を演出する大事な要素でもあることには同意です。

でも、やっぱりこれはいけないことでしょう。自分の家や車に対するグラフィティであれば思いきり派手に表現すればよいですが、他人のプロパティや公共のモノに対しては犯罪と考えられるのは当然です。近代グラフィティ発祥の地であるニューヨーク市でも、Anti-Graffiti Initiativesの名の下条例を整え、立派な犯罪として罰金の対象としてます。自分の住んでいるアパートの壁に落書きをされていたら、たとえそれが「アート」らしくても毎日見るたびに不機嫌になるでしょう。

ニューヨーク発のこの悪い行為が世界中に拡散しているようです。日本でも問題になっているという話を聞きました。パリ、バルセロナ、ベルリンなどの美しい欧州の都市でも、必ずやこのグラフィティを見かけてがっかりします。ニューヨークという200歳そこそこの青年都市の悪い行為が、その数倍の歴史を持つ日本や欧州の美しい都市を汚している事実に対して、時に腹が立つこともあります。

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