April 26, 2007

ラップ車


10年以上も前のことです。ニューヨークに突如出現したラップバス(広告グラフィックで包まれたバス)を見てびっくりさせられました。その後このラップバスは世界中に普及し、日本でも長野オリンピックを皮切りに、今では公共のバスにも利用されているという話を聞いてます。

先日街を歩いていて遭遇したのが写真の「ラップ車」です。ベースとなる車がホンダのElementで、これは僕が乗っている車でもありその利便性に満足しているのですが、乗用車が「ラップ」されているのははじめて見ました。バス以外にここまでしっかりとラップしてある一般車を見て10年前とは異なった驚きと趣きがありました。

肝心のラップの内容が、ニューヨークの郊外に店を構える小さなクリーニング屋の広告であったことがその理由です。今までの概念では、このラップものはバスなどの公共交通機関を広告媒体とする大企業向け広告ベニューの一つとして考えられてました。したがって広告主も大手企業が中心です。ところが、乗用車やバンなどを上手にラップすることで、この写真のように商用車がそのまま広告ビークルとして活用できるわけです。

フィルムに特殊印刷を施し車を包むこの手法。技術が進んでかなり安価に実施できることになったのでしょう。そうなったことで、大企業だけが相手であったこのニッチな分野も中小、個人商店の範囲まで降りてきたように思えます。こんな所にも「ロングテール化」が垣間見える時代になっています。

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